柿八講祭
天保年間に在住の「四郎左ェ門」(石渕家)が京見物に行き、帰途、土産にと柿の苗を数本持ち帰った。やがて神道地区をはじめ瑞穂地区全体に広がり特産物となった。折りも折り、たまたま奥能登視察の前田公がこれを食し「小粒なれど美味である」と賞賛したことから神道柿は一躍有名となりその季節になると他地区へ売り出し、農家の良い副収入となっていた。近年、人手不足・食生活の変化から手間のかかる神道柿は敬遠され、樹も老齢化し次第に各家庭から姿を消しつつある。祭礼そのものは収穫祭として存続している。
地区名産の神道柿を各氏子が渋抜きをし、祭礼当日、各々重箱にいれて拝殿の三宝に供える。祭礼後、当人衆がこれを氏子中に撒き、氏子はこれを重箱に入れて持ち帰る。各家庭の味を賞味しながら秋の収穫に感謝するのである。拝殿の三宝(数個)に盛り上げられた黄色の実が並ぶ様子は、派手さはないが味わい深い風景である。
タグ
- カテゴリー
- #祭り・伝統行事
基本情報
※施設情報が変更される場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。