【石川県&香川県★連携Vol.5】素肌美人をつくる「ご当地コスメ」を訪ねて

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石川県&香川県のコラボ特集の第5弾は「ご当地コスメ」がテーマです。「発酵王国」といわれる石川県からは、お米の発酵由来のスキンケア化粧品を、日本一のオリーブの産地である香川県からは、オリーブオイル由来のスキンケア化粧品をご紹介します。


【石川県&香川県★連携】特集は、観光パートナーシップ協定を締結している石川県と香川県が、さまざまな観光コンテンツをテーマに全10回にわたり両県の魅力を発信しています。

【石川県&香川県★連携Vol.5】素肌美人をつくる「ご当地コスメ」を訪ねて

【石川】「発酵王国」石川のお米の発酵コスメ

石川県は「発酵王国」ともいわれ、日本酒、醤油、味噌をはじめ、かぶら寿し、こんか漬け(糠漬け)、いしり(いしる/魚醤)など、美味で特徴ある発酵食品が数多あり、暮らしの中に息づいています。
 
背景にあるのは、霊峰白山の雪解け水がもたらす豊かな伏流水、肥沃な加賀平野、能登半島の里山里海など、恵まれた自然環境と風土。そして、「加賀菊酒」といわれるように昔から日本酒の銘醸地の一つであり、日本四大杜氏(とうじ/日本酒を醸造する蔵人のリーダー)の一つ「能登杜氏(のととうじ)」の故郷でもあります。
 
そんな石川県では、米麹や酵母の働きに注目した自然派のスキンケア製品がつくられ人気を集めています。今回は、石川県金沢市の食品会社2社が提案する美容法とお米の発酵コスメをご紹介。

【石川】日本酒発酵コスメを訪ねて、創業390年の酒蔵へ

1625年(寛永2年)創業の老舗酒蔵「福光屋」では、長い歴史と最先端の研究に培われた日本酒の醸造技術、お米の発酵を活かしたスキンケア製品をシリーズで展開しています。
 
「杜氏(とうじ)の肌はきれい」という話を聞いたことはありませんか? 極寒の季節に酒造りをしている酒蔵の職人は、水仕事も多いのに驚くほど手がきれいなのです。
 
また、金沢では茶屋街の芸妓さんが白粉の下に化粧水として日本酒を塗り、料亭の女将さんたちはお客さんの飲み残した日本酒を手肌につけてスキンケアをしていたそう。それらのことからヒントを得て、「福光屋」では早くから日本酒や発酵による美容成分の研究に着手しました
酒蔵の発酵コスメを知るには、本社に併設された直営店を訪れるのが一番! 「福光屋」は金沢と東京に直営店がありますが、本社併設の金沢店は全商品が揃うことに加え、唎き酒体験コースに参加することができ、映像鑑賞、唎き酒、日本酒や化粧品のもとになる仕込み水「百年水」の見学などを楽しみながら、酒蔵の歴史や商品を知ることができます。 (2022年12月現在:酒蔵見学は休止中のため唎き酒コースのみ開催)
 
店内には「福正宗」「加賀鳶」「黒帯」などの代表銘柄からプレミアムな日本酒までが揃い、甘酒や酒粕などの発酵食品、コスメブランドの商品もずらり。化粧品はテスターで試すこともでき、スタッフに相談すると肌質や好みに応じたコスメを提案してくれます

基本情報

唎き酒体験コース

◆唎き酒ベーシックコース 11:00〜 550円

◆唎き酒プレミアムコース 15:00〜 1,650円

唎き酒体験コース

【石川】きっかけは職人の肌の美しさ

早くから日本酒の美肌効果に着目していた「福光屋」ですが、最初は研究員が酒蔵の600本ものタンクの酒を一つひとつ肌につけて試し、米の種類や精米歩合、酵母の違いで美容成分量が異なることを突き止めたのだとか。

前例がない地道な研究・実験から、化粧水として使える美容にいい日本酒が誕生。今日まで約30年も愛され続けているロングセラーで、その後の酒蔵コスメ開発の原点になりました。
「福光屋」は2001年から、すべての日本酒を米と水だけで純米造りしています。最初に誕生した美容にいい日本酒も、原材料は米と水だけ。添加物や保存料は一切使用せず、肌のうるおい成分である天然のアミノ酸をたっぷり含み、顔だけでなく全身のケアに使えます。入浴剤として使える姉妹品もあり、身体が温まり汗もたっぷり出て、肌がしっとりうるおいます。
 
しかし、日本酒なので販売できるのは酒屋さんだけ、アルコールを含むため敏感肌の方が使いにくいという課題がありました。そんなとき「アレが使えるのでは!?」とひらめいたのが、日本酒のために採取した300種類ある自社酵母のなかのアルコールをつくらない酵母でした。

【石川】老舗酒蔵の発酵コスメ開発

アルコールを作ることが苦手な酵母は、日本酒づくりでは落ちこぼれでしたが、アミノ酸やビタミン、ミネラルなどの美容成分をたくさん作り出すチカラがありました。そこから米選び、米の磨き方、酵母の選定などの試行錯誤を重ね、発酵が生み出す天然の美容液・コメ発酵液「FRS」を開発し、今日の発酵コスメが誕生したそうです。

今では独自の「コメ発酵液」を高配合したスキンケアシリーズ、コメ発酵液と契約栽培の有機栽培米から作られた独自開発の原料、霊峰白山の野生のクロモジや東洋・西洋の植物を掛け合わせたシリーズのほか、身体の内側からキレイと健康を目指す美容ドリンク、発酵飲料・食品も多彩に揃っているので、お店を訪れるとアレもコレもと気になることでしょう。


金沢市内には本社併設の「SAKE SHOP 福光屋 金沢店」、ひがし茶屋街の「福光屋 ひがし」がありますが、コスメの品揃えは「金沢店」が充実しています。東京に2店舗ある直営店、オンラインショップなどでも購入できます。旅行用にも便利なミニサイズのお試しセットもあるので、金沢旅行で早速使ってみては!?

基本情報

SAKE SHOP 福光屋 金沢店

住所:石川県金沢市石引2-8-3

電話:076-223-1117

営業時間:10:00〜18:00

休業日:年末年始

駐車場:あり

>> 直営店の情報はこちら 

【石川】発酵の町・金沢大野で生まれた糀コスメ

続いてご紹介する「ヤマト醤油味噌」では、糀(こうじ=米麹)の発酵から生まれたハンドクリーム、美容マスクを展開しています。
 
「ヤマト醤油味噌」は、北前船と醤油・発酵の町として知られる金沢大野で1911年(明治44年)に創業。北前船の事業を行っていた初代が醤油醸造を始め、2代目とともに醤油事業を拡大し、3代目は味噌づくり、現在の4代目になり醤油・味噌・甘酒・発酵調味料などを幅広く製造するようになりました。

現在は、醤油・味噌の製造工場に併設の「ヤマト・糀パーク」も運営し、蔵の見学ツアー、料理教室や味噌ボール作り体験、発酵食ランチ、ショッピングなどが楽しめます。

 

おすすめは、平日2回、土・日曜と祝日は3回開催される「糀蔵ガイド付きツアー」。予約不要・無料で参加でき、30分ほどで大野や「ヤマト醤油味噌」の歴史、発酵について楽しく学べ、今回のテーマであるコスメ・美容もばっちり体験できます。

基本情報

糀蔵ガイド付きツアー

◆平日 11:00〜、14:00〜 

◆土・日曜と祝日 11:00〜、13:00〜、14:00〜 

※ひしほ蔵(SHOP)で当日受付

【石川】「糀蔵ガイド付きツアー」の手湯体験でお肌すべすべ

「ヤマト・糀パーク」内にある「糀蔵」では、味噌を仕込んでいた大きな木桶や解説パネルなどが展示されています。「糀蔵ガイド付きツアー」はここでスタッフから解説を聞いて、パーク内の施設を巡り、糀の手湯体験ができます!
「糀蔵」には手湯専用の浴槽が設置されていて、中には薄紫色のお湯が。お湯には「ヤマト醤油味噌」の米糀、玄米、殻付ハトムギを原料につくられた紫色の生玄米甘酒が加えられています。
「発酵食祭り」という自社イベントで、生玄米甘酒を使った手湯コーナーを用意したところ、体験したお客さまから「手がつるつる」「しっとりうるおう」と好評で、今ではさらに美肌成分が豊富な紫色の甘酒を使った手湯を常設で体験できるようになっています。この甘酒は飲んでも、肌につけてもキレイになれそうなアミノ酸、ビタミン、ポリフェノールなどがたっぷり。

【石川】日本初・甘酒博士が考案したハンドクリーム&パック

糀手湯の後のような、しっとり、もちもちした肌を、もっと手軽に、いつでも手に入れられないか。そこで糀(米麹)の美容成分を配合したハンドクリームとフェイスマスクが開発されました。
 
これらの開発には、糀(米麹)の発酵や玄米甘酒の研究で博士号を取得した、現社長の弟で工場長でもある日本初の甘酒博士が貢献。そこにお客さまの声も反映させて、糀(米麹)が生み出す酵素に着目した麹職人ならではのハンドクリームが完成。醤油・味噌づくりの現場でも昔から「麹職人の手はきれい」といわれていたそうで、伝統のなかにヒントがあったのですね。
「ハンドクリーム」「フェイスマスク」は、「ヤマト・糀パーク」内の本店ショップ「ひしほ蔵」や金沢市内では金沢駅のあんと内「ヤマト醤油味噌・金沢百番街店」、ひがし茶屋街の「ヤマト醤油味噌・東山直売所」で味噌や醤油、調味料、甘酒などと共に販売されています。


「ヤマト・糀パーク」には、ランチやスイーツが味わえる「発酵食美人食堂」、チーズケーキ専門店「こめトはな」、ソフトクリームなどのテイクアウトコーナーもあり、発酵グルメが楽しめます。ほかにも金沢大野には魅力的なスポットが多数あるので、「ヤマト・糀パーク」とあわせて町歩きを楽しむのもいいですね!

基本情報

ヤマト・糀パーク(ヤマト醤油味噌)

住所:石川県金沢市大野町4丁目イ170

電話:076-268-5289(ひしほ蔵) 

営業時間:10:00〜17:00 

休業日:水曜(祝日の場合は営業)、年末年始

駐車場:あり  

>> ヤマト・糀パークの情報はこちら

ヤマト・糀パーク(ヤマト醤油味噌)

【香川】香川県が誇るオリーブの歴史

香川県の県花・県木である「オリーブ」。現在は県下で広く栽培されていますが、有名な産地は「日本のオリーブ栽培発祥の地」としても知られる「小豆島」です。オリーブが本格的に日本へやってきたのは、1908年(明治41年)のこと。当時、鹿児島・香川(小豆島)・三重の3県で試験植樹をし、その中で小豆島だけが栽培に成功し、現在まで114年の歴史があります。
香川県内の栽培面積は220ha、収穫量522t(2021年現在)と全国1位で、オリーブオイルは権威ある国際コンテストなどの品評会で数多く受賞するなど、品質の高さは世界的に評価されています。

【香川】オリーブ食品や化粧品などが揃う老舗オリーブ会社

「東洋オリーブ」は、小豆島で昭和30年(1955年)に創業し、オリーブの栽培から製造・販売まで行っています。
オリーブの旬は秋から冬にかけて。果実の形は球状やタマゴ形など品種によって異なります。最初は濃緑色で次第に黄緑色になり、完熟して黒紫色になります。

「東洋オリーブ」では、丁寧に収穫した良質なオリーブ果実をフレッシュなうちに、自社工場にある日本最大の採油機で化学処理を行わずにコールドプレスで採油し、鮮度・香り・栄養を逃さないようにしています。また、日本で唯一のオリーブ専用の精製設備によって、最高級のエキストラバージンオリーブオイルを精製加工しています。
また、オリーブオイルのほか、オリーブを使用したペーストやジャム、ドレッシング、素麺といった加工食品から化粧品まで、さまざまなオリジナル商品、コラボ商品を販売。

直営店では、丁寧に収穫したオリーブ果実を自社工場で加工・製造した食品や化粧品などが揃います。なかでも「小豆島産 循環型 有機栽培」のエキストラバージンオリーブオイルは、オリーブ堆肥と水だけで栽培した循環型 有機栽培のオリーブを採油した特別なオイルで、澄んだ風のようにフレッシュですがすがしい香りがします。

小豆島発のオリーブスキンケアシリーズは、希少な小豆島産オリーブオイルと肌を優しく潤わせるオリーブ果実エキスを黄金比率で配合。ソープ、化粧水、クリーム、スキンケア用のオイル、シャンプーやコンディショナーなども展開しています。


オリーブ由来の天然栄養成分が豊富で、全身に使える化粧用オイルは最上級のエキストラバージンオイルを使ったもの、さらっとした使い心地のタイプ、ベビーオイルとして使えるタイプなど、好みに合わせて選べます。

基本情報

東洋オリーブ

住所:香川県小豆郡小豆島町池田984-5

電話:0879-61-9200(直営店専用)

営業時間:9:00~17:00

休業日:水曜、年末年始

駐車場:あり

【石川県&香川県★連携】特集シリーズを読む

この特集は観光パートナーシップ協定を締結している石川県と香川県が、両県の魅力を発信している全10回のシリーズ企画です。今回は両県特産の食品を使った「ご当地コスメ」を特集しましたが、ほかにも共通テーマを相互に取材した特集を掲載しているので、ぜひご覧ください。


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