【春蘭の里の今】復興への希望を紡ぐ~能登で歩む人々にインタビュー~(春蘭の里代表 多田真由美さん)
令和6年能登半島地震により、能登地域は大きな被害を受けましたが、被災地ではインフラの復旧が徐々に進み、復興に向けた動きも少しずつですが、着実に進み始めています。
能登で頑張っている方へのインタビューをしながら、能登復興を応援する企画の第3弾。
今回は、石川県能登町にある農家民宿「春蘭の里」の代表、多田真由美さんにお話しをお伺いしました。
春蘭の里とは
春蘭の里(しゅんらんのさと)は、石川県能登町にある約50件ほどの農家民宿群です。
自然豊かな農村に溶け込んで、稲作をはじめ、山菜採り、キノコ採り、川遊び、まき割り、釜を使った炊飯、五右衛門風呂だき、水車を利用した精米など、普段できない「生活」が体験できます。
自分で「採って、作って、食べる」、農村体験を通じて自然の恵みのありがたさが感じらる、そんな場所です。
Column
世界農業遺産「能登の里山里海」
能登半島の4市5町(七尾市、輪島市、珠洲市、羽咋市、志賀町、宝達志水町、中能登町、穴水町、能登町)は、その伝統的で特色ある農村文化と持続的な農林水産業が評価され、2011年6月、「能登の里山里海」として、新潟県佐渡市の「トキと共生する佐渡の里山」とともに、国連食糧農業機関(FAO)により、日本で初めて世界農業遺産に認定されました。
動画で紹介 春蘭の里
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BBC World Challengeでも、取り上げられました
春蘭の里 多田真由美さんにインタビューしました
国内外から年間1万3000人余りが訪れ、地方の誘客成功例として注目を集めている石川県能登町の「春蘭の里」。
2020年8月には、春蘭の里を一代で築いた父喜一郎さんから、金沢市内の大学を卒業しUターンしたばかりの真由美さんに運営法人の理事長が引き継がれました。
春蘭の里は1996年、当時の能都町(現能登町)で町議を務めていた喜一郎さんが「過疎化が進む地域に若者を呼び戻そう」と、住民らとともにスタートさせました。
震災後は、約50棟の農家民宿のうち約15棟を支援者やボランティアの方に貸し出し、営業を再開しています。
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能登町ってこんなところ
能登町は、風光明媚な海岸線や田園風景が広がり、自然豊かな町です。
自然の恵みへの感謝の気持ちや神への信仰心が篤く、あばれ祭をはじめとする祭りが各地区で盛んに行われているほか、国指定重要無形民俗文化財のアエノコトやアマメハギなどの民俗風習が今も受け継がれています。
ブルーベリーや能登牛が特産品となっており、またイカ釣漁業と定置網漁業が全国的にも有名で、定置網で獲られたブリは「宇出津港のと寒ぶり」としてブランド化されています。
震災直後は、農家民宿の一つを避難所として開放され、
また現在もその一部は、支援者やボランティアの方に貸し出しを行っているそうですね。
避難所と農家民宿、両方の運営は大変でしたね。
- 多田真由美さん
- 大変でしたが、たくさんの方が支援やボランティアに来てくださり、たくさん交流ができましたので、避難されている方も非常に喜んでいました。
国内外から応援の声も多いと思います。
今後は、また農家民宿として再開させていくそうですね。
- 多田真由美さん
- 震災で壊れた建物の解体などが進んでおり、景観が失われてしまうのではないかと不安もあります。
しかし、前を向いて、来年度からは一般の方や修学旅行の受け入れを再開する予定です。再び能登の魅力を伝えていけたらと思います。
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景観形成重点地区の第一号に認定されています
【春蘭の里は、景観形成重点地区の第一号に認定され、今もその美しい景観が保たれています。】
石川県では、県全域を景観計画区域とし、特に良好な景観形成を図る必要のある地域を「景観形成重要地域」、その中でも、景観に及ぼす影響が特に大きいと認める地域を「特別地域」に指定し、良好な景観形成を推進しておます。さらに、市町が主体となる地区で特に良好な景観の形成を積極的に図る必要がある地区を「景観形成重点地区」に指定し、建築物や屋外広告物等のきめ細やかな規制・誘導を行うことが出来ます。石川県は、白壁黒瓦の美しい家並みを保全するため、春蘭の里地区をいしかわ景観総合条例に基づく「景観形成重点地区」に指定しています。
能登に注目が集まっています。
再び多くの人が能登を訪れ、魅力を知ってもらうことができるようになるといいですね。
- 多田真由美さん
- せっかくここまできたので、地震に負けず、頑張って再興したいと思っています。
発災から半年以上経ちましたが、状況はあまり変わっていません。能登の人々は、変わらず頑張っているので、能登を忘れないでほしいです。
大変な状況でも、明るく、前を向く姿が印象的でした。
今後も多田さんのご活躍を応援したいですね。
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能登町で今行ける観光施設
能登町内で今いける観光施設を紹介します。
なお、能登町はまだ震災から復旧・復興の途中です。
通常時と営業時間や状況が異なる場合がございます。
最新の営業状況や交通情報をご確認のうえ、住民へのご配慮をどうぞよろしくお願いいたします。
震災後すぐに避難所を開設し、1月7日頃には支援者等の受け入れを開始しました。