金沢・加賀で茶文化に浸る旅
初代加賀藩主前田利家の茶人としての経歴は他の有力武将と比べて遅く、晩年からはじまった。
次いで2代加賀藩主利長は、利休直伝の茶の湯をキリシタン大名高山右近から学び、加賀藩でも茶の湯を嗜む愛好者が増えていった。
そして3代藩主利常の時代には、百万石の財力を背景とした文化振興が花開き、茶の湯や建築など今に続く百万石文化が確立される。
その後、短命に終わった4代藩主光高を経て、5代藩主綱紀の治世において百万石文化の輝きは確たるものとなる。
- 所要時間
- 1日コース
- 主な交通手段
- バス、徒歩
このコースでめぐるエリア
「金沢駅」乗車→約10分→「森山」下車→徒歩約1分
月心寺
【曹洞宗】万治元年(1658)油木山蓮昌寺跡の現在地に転居。裏千家の祖・仙叟宗室の墓や歌碑があり、仙叟の命日23日には、毎月、追善茶会を開催。茶室・直心庵は天保の頃の一井庵の古材を使用。仙叟宗室居士、大樋長左衛門代々の墓などがあります。
- 住所
- 金沢市山の上町1-43
- 電話番号
- 076-251-0492
※施設情報が変更される場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
「森山」乗車→約2分→「橋場町」下車→徒歩約1分
○北鉄バス
「森山」乗車→約3分→「橋場町3・4」下車→徒歩約3分
または
大樋美術館・十一代大樋長左衛門窯
金沢市橋場町。平成2年開館。裏千家の始祖仙叟宗室居士と同道した初代長左衛門から現代まで、歴代の大樋焼と加賀金沢の茶道文化にふれる美術館です。楽家から贈られた飴釉、仙叟好みの意匠、そして代々の創意が加えられた歴代の作品を中心に大樋焼350年以上の歳月と現在、そして新たなる伝統を重ねる姿を3つの展示室に展開。代表作「大樋釉海老摘手付水指 初代長左衛門作(石川県指定文化財)」「大樋釉聖茶碗 初代長左衛門作」など。
また併設する大樋ギャラリーでは大樋陶冶斎(十代大樋長左衛門:文化勲章受章、日本芸術院会員)と十一代大樋長左衛門(ロチェスター工科大学客員教授)の作品を展示・販売しています。
お茶室では大樋焼でお抹茶(有料)を飲むこともできます。
- 住所
- 金沢市橋場町2-17
- 電話番号
- 076-221-2397
- 営業時間
- 9:00~17:00
- 休業日
- 無休
※施設情報が変更される場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
寺島蔵人邸
江戸中期の風情を残す武家屋敷
加賀藩中級武士・寺島蔵人の屋敷。画家でもある蔵人の秀作などを展示し、庭園も散策できます。
樹齢300年以上のドウダンツツジが春に開花する姿と秋の紅葉の様子は圧巻です。
- 住所
- 金沢市大手町10-3
- 電話番号
- 076-224-2789
- 営業時間
- 9:30~17:00(入館は16:30まで)
- 休業日
- 毎週火曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月29日~1月3日)、展示替え期間
※施設情報が変更される場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
「橋場町1・2・5」乗車→約2分→「兼六園下・金沢城2・3」→徒歩約4分
または
兼六園(国指定特別名勝)
日本三名園の一つ、四季が織りなす多彩な表情
春のサクラ、初夏のカキツバタ、秋の紅葉、冬の雪吊りと、四季折々の美しさが訪れる人を魅了する兼六園。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(ミシュラン観光版)で最高ランクの3つ星を獲得したことで、海外からの観光客にも人気のスポットです。「金沢の兼六園・水戸の偕楽園・岡山の後楽園」が日本三名園と称され、国の特別名勝に指定されています。
静かに散策を楽しみたいなら、早朝か夜間に訪れるのがおすすめ。夜に定期的に行われるライトアップは園内を幻想的な空間に演出します。
敷地は約11.4万平方メートルと広大なため、漫然と歩くよりもガイドツアーに参加した方が、見どころを逃しません。当日受付もできますが、事前予約しておけばより確実です。「徽軫灯籠」「唐崎松」「雁行橋」「霞ヶ池」「時雨亭」「夕顔亭」…まだまだある見どころを効率よくめぐることができ、歴史やいわれを知ることで兼六園の魅力が格段にアップします。
着物レンタルも充実している金沢で、日本庭園を背景に記念撮影をしてみてはいかがですか?隣接する金沢城も、兼六園同様、日本情緒たっぷりでフォトジェニックです。
(関連記事)兼六園の見どころや見頃などを開設!
- 住所
- 金沢市兼六町1
- 電話番号
- 076-234-3800
- 営業時間
- 7時00分~18時00分(3月1日~10月15日)、8時00分~17時00分(10月16日~2月末日)
※時雨亭:9時00分~16時30分(最終入亭16時00分、12月29日~1月3日は休亭) - 休業日
- 年中無休(※時雨亭除く)
※施設情報が変更される場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
金沢市立中村記念美術館
茶道具と工芸の美術館
茶道美術の名品をはじめ江戸時代の絵画、古九谷、加賀蒔絵、加賀象嵌など、約1000点を所蔵する金沢の茶道文化と伝統工芸を紹介する美術館です。美術館の庭園の眺めを望むことができる喫茶室では、抹茶と和菓子をリーズナブルな料金で楽しむことが出来ます。
- 住所
- 金沢市本多町3-2-29
- 電話番号
- 076-221-0751
- 営業時間
- 9:30~17:00(入館は16:30まで)
- 休業日
- 毎週月曜日(祝日の場合、翌平日)、年末年始、展示替期間
※施設情報が変更される場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
徒歩約7分→「広阪・21世紀美術館1・2」乗車→約80分→「山中温泉」下車
または
・西日本JRバス:徒歩約7分→「広坂」乗車→約10分→「金沢駅」下車
・北鉄バス:徒歩約4分→「本多町」乗車→約15分→「金沢駅」下車
→「金沢駅」(JR特急)乗車→約25分→「加賀温泉駅」下車
→「加賀温泉駅」(キャンバス・山まわり線)乗車→約25分→「山中温泉」下車
2日目スタート。
〇加賀温泉バス
宿泊先から最寄りのバス停へ→「高瀬大橋」下車→徒歩約3分
または
〇キャンバス
宿泊先から最寄りのバス停へ→「山中温泉 菊の湯・山中座」下車→徒歩約12分
無限庵
加賀藩家老であった横山家が金沢市の邸内に建てた書院を移築したものです。明治末期の木造技術の枠を傾けた最高級の普請であったと伝えられています。
成巽閣(重文・金沢)に見られる武家邸宅書院の伝統を継承する近代の書院造として貴重な遺構で、また数々の古美術品を展示しています。
- 住所
- 加賀市山中温泉下谷町ロ6
- 電話番号
- 0761-78-0160
- 営業時間
- 11:00~15:00
- 休業日
- 火曜日
※施設情報が変更される場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
徒歩約12分→「菊の湯前」乗車→約12分→「山代温泉」下車→徒歩約4分
または
〇キャンバス
徒歩約12分→「山中温泉 菊の湯・山中座」乗車→約13分→「山代温泉 総湯・古総湯」下車→約3分
魯山人寓居跡いろは草庵
若き魯山人の息づかいを感じる… 魯山人寓居跡 いろは草庵 金沢の文人・細野燕台の食客となった魯山人は、大正4年秋から翌年春までの約半年間、山代温泉に滞在し、菁華窯などの刻字看板を彫った。 その寓居を当時そのままに公開しているのが、「いろは草庵」である。
仕事場や書斎、囲炉裏の間が見学できるほか、土蔵を改装した展示室では作品も展示している。
山代温泉の旦那衆は、当時まだ無名であった魯山人の才能を認め見出した。 この山代温泉で魯山人は燕台の煎茶仲間でもある初代・須田菁華から陶芸の手ほどきを受ける。 以来、刻字看板制作の傍ら菁華窯に通い作陶に力を注いだ。 山代は、魯山人の才能を開花させた地ともいえるだろう。
後年この別荘をたびたび訪れた魯山人は、旦那衆と書画、骨董について語り合い、旬の食材を用いた料理を味わい、美食談義に花を咲かせたという。 晩年には、「私ハ先代菁華に教へられた」(昭和30年・金澤美術倶楽部の講演の演題)と述べている。亡くなる4年前のことである。 故郷をもたない魯山人にとって山代の地は、心許せる居心地のよい場所であったにちがいない。
- 住所
- 加賀市山代温泉18-5
- 電話番号
- 0761-77-7111
- 営業時間
- 9:00~17:00(16:30までに入館)
- 休業日
- 水曜日(祝日は開館)
年末年始 要問合せ
※施設情報が変更される場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
徒歩約5分→「山代温泉」乗車→約12分→「加賀市医療センター」で乗り換え→約18分→「かが交流プラザさくら」下車→徒歩約3分
または
徒歩約5分→「山代温泉」乗車→約14分→「弓町」下車→徒歩約11分
江沼神社
江沼神社の創建は1704(宝永元)年といわれ、大聖寺藩祖前田利治と前田家ゆかりの菅原道真が祀(まつ)られています。
境内の庭園は1709(宝永6)年に、隣接する長流亭とともに作庭されたものです。兼六園の影響を受けた池泉廻遊式武家庭園で、ひさご池や、中島にかかる八ッ橋、石組の間からの湧水などが見所です。
1960(昭和35)年に加賀市指定名勝となりました。前田家ゆかりの三天神の一社として入試シーズンには受験生でにぎわい、11月の紅葉時には多くの市民が散策します。
三社参りの風習でも知られ、正月は参拝者が大勢訪れます。
- 住所
- 加賀市大聖寺八間道55
- 電話番号
- 0761-72-0043
※施設情報が変更される場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。
江沼神社 長流亭
大聖寺藩のお殿様の夏の休憩所
大聖寺藩三代藩主前田利直の休息所として、1709(宝永6)年に、藩邸の庭園の一隅に大聖寺川を臨むように建築された亭舎です。
当初は「川端御亭」と呼ばれていましたが、後に利直の雅名からとって「長流亭」と称されました。建物は、桁行5間(9.5メートル)梁間4.5間(8.4メートル)で南面に玄関を配し、東面に土庇が附く一乗寄棟造、こけらぶきです。
1950(昭和25)年文化財保護法の施行により重要文化財に改称されました。
江沼神社の西北隅に位置し、旧大聖寺川の流れに江戸時代中期の四柱造りの落ち着いた姿を写しています。
※見学には予約が必要です。
- 住所
- 加賀市大聖寺八間道55
- 電話番号
- 0761-72-0043
- 営業時間
- 9時00分~16時00分(3~10月)
9時00分~15時00分(11~2月) - 休業日
- 年末年始(12月29日~1月3日)、祭礼時は見学不可
※施設情報が変更される場合があります。最新情報は各公式サイト等をご確認ください。