能登に来たら味わいたい!絶品ご当地スイーツ
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※このブログは2022年3月時点の情報です
旅先ではご当地スイーツを楽しみたい♪という人も多いはず。能登にも、各地に人気を誇るスイーツがあります。
なかには、奥能登地方に古くから伝わる魚醤「いしり(いしる)」や味噌など、伝統的な発酵調味料を使ったユニークなものも。
旅先で出会った、能登らしさが香る絶品スイーツをご紹介します!
発酵調味料を使った体にやさしいシフォンケーキ
手作りの発酵調味料や自家製糀を使ったスイーツを楽しませてくれるのは、中能登町にあるカフェ「喫茶ママンデ」。
住宅街にあり、一見するとふつうの住宅。でも、ここは、発酵を学んだオーナーが作るスイーツが人気のカフェなのです!
入り口にかかる麻の暖簾をくぐると、なんだか懐かしい空気に包まれます。旧友や親戚の家を訪ねたような気分。
手入れが行き届いた庭を眺めるソファ席は、のんびり過ごしたいときの特等席。民家を改装した部屋はアットホームな雰囲気で、ほっと心が落ち着きます。
お目当ては、手作りのシフォンケーキ(450円)。オーナーの駒井教乃さんが、自家製のいしり醤油糀や塩糀、味噌などを生地に練り込み焼き上げています。
飲み物は、コーヒーやソイラテなどオーソドックスなもののほか、りんご果汁と生姜が香るオーチャードティー、生クリームとナッツをのせたナッツミルクティーなど、主役級のドリンクも。
ふんわりとしたシフォンケーキには濃厚なコーヒーが合うかな~? と、フレンチプレスのコーヒー(500円)をチョイス。これが大正解の組み合わせでした。コーヒーの深いコクと、ふんわりと優しいシフォンケーキが絶妙にマッチします。
オーダーできるシフォンケーキの種類は日替わりですが、このほかに、ホールタイプ(2300円・要予約)もあり。いしり醤油味、白味噌チーズ味、チョコ味噌味……と、食材はどれも意外な組み合わせ!
「醤油糀を使うことで旨味が増し、塩糀を使うことで塩味がまろやかに。白味噌は生地をしっとりと柔らかな食感にしてくれるんですよ」と、駒井さん。
3日前までに予約をすれば、野菜たっぷりの発酵食玄米ランチ(1250円~)も食べられます。なぜ3日前かというと、圧力鍋で炊いた玄米を3日間保温発酵しているから。小豆が入った玄米はもちもちとしていて、赤飯のような食感なのだそう。
次回に訪れるときは、日を追うごとに発酵が進んで味わい深くなるというバスクチーズケーキと発酵玄米ランチも味わいたいと思います!
基本情報
志賀町名物・ころ柿を使った可愛らしい焼き菓子
能登や地元の食材をみごとにアレンジしたスイーツに心ときめくのは、志賀町の「パティスリー シュクレ・プラージュ」。
ショーケースにずらりと並ぶ繊細なつくりのケーキはまるで宝石のよう。見ているだけでワクワクしてしまいます。
ケーキは定番のほかに、旬の食材を使ったものもあり、この日は、志賀町産の能登金時で作るモンブラン(540円)が人気を集めていました。夏には、宝達志水町産のイチジクを使ったタルトも登場するのだそう。
旅のお土産にしたいのは、パッケージも素敵な焼き菓子たち。添加物・保存料を使わず、ていねいに手作りされています。
おいしそうな焼き菓子のなかで、ひときわ目を引くのが、「ころ柿」を使ったお菓子。
「ころ柿」は、志賀町特産の干し柿のこと。渋柿を吊るし乾燥させて作るとき、風で柿がころころと回る様子から「ころ柿」と呼ばれるようになったのだとか。名前の響きも可愛らしい♪
農家さんの軒先でオレンジ色のカーテンのように柿が干される光景は、志賀町の冬の風物詩なのだそう。
そんな志賀町の光景は、「ころちゃん(5個入り630円)」のパッケージにも描かれています。
一口サイズのお菓子は、まん丸でキュート! 口にすると、ふんわりと広がる濃厚なバターの風味が広がります。見た目は小さいけれど、食べ応えがあって大満足。
「ころ柿」をペースト状にしてバニラクリームとサンドしたダックワーズ「ころダック」も人気。1個220円とバラ売りされていますが、6個入り(1500円)はオリジナルの箱がとても味わいがあって、誰かにプレゼントしたくなります。
そのほか、珠洲の揚げ浜塩をアクセントに使ったキャラメルサレや、能登塩のガレット、塩麹(県内産の米麹と能登海洋深層水を使用)を使ったパウンドケーキなど、他の地域ではなかなか見られないスイーツがいろいろ。
「志賀町をはじめ、近隣には使いたくなる魅力的な食材がたくさんあります。『いいものができたよ』と、農家さんが食材を持ってきてくださることもあるんですよ」と、オーナーシェフの山下卓人さん。
能登の豊かな自然や暮らしを、甘~く、可愛らしい形で表現したお菓子たち。一口食べるたびに、美しい能登の海や森を思い出しそうです。
基本情報
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「ころ柿」など、能登の里山里海で磨かれた選りすぐりの食品が「能登の一品」として認定されています。ぜひご堪能ください!
モチモチっとした食感がクセになる、名物「おだまき」とは?
能登半島の付け根にある宝達志水町には、昔から親しまれてきた餅菓子があります。
その名は、「おだまき」。名前からは、どんなお菓子なのか想像がつきませんよね?
この地域はかつて、麻糸の生産が盛んだった場所。糸を束ねた「小田巻」を模倣したお菓子だったことから、この名が付いたと言われています。
そんな郷土菓子を現代風にアレンジしたのが、「御菓子司たにぐち」の「おだまき」。2代目の谷口義則さんが、特産品のいちじくを使った平成版の「おだまき」を2005年に考案したところ、大ヒット。今ではすっかり、街の名物として親しまれています。
ショーケースに並ぶのは、カラフルな「おだまき(140円)」。
白色は、ほんのり甘いモチモチ生地の「つぶあん」。
ピンク色は、いちじくジャムを入れた「いちじく」。
深緑色は、よもぎを生地に練り込んだ香ばしい「よもぎ」。
上品な紫色は、黒米粉入りの生地に、くるみ入りの味噌あんを包んだ「黒米・くるみ」。
ほかに、桜や柚子、栗など、旬の食材を使った季節限定品がシーズンごとに登場し、常時5種類が揃います。その華やかさは、金沢の五色生菓子にも負けていません!
モチモチとした生地は、糯米ではなく能登コシヒカリ100%の米粉で作られていて、意外とあっさり。和菓子ですが、日本茶だけでなく、深入りのコーヒーや、薫り高い紅茶にもよく合います。これなら何個でも食べられそう!
素朴なようで、よく見ると、生地には細か~いスジが。この模様こそ、糸の束を模した「おだまき」の特徴なんです。
このスジを付けながら生地を伸ばして、餡を入れて三角形にたたむ工程は、すべて手作り。「毎日朝から手づくりしています。つくりたてが一番おいしいですよ」と谷口さん。
購入してできるだけ早く食べるのをおすすめしますが、お土産に購入して、旅の後もしばらく味わいたいな~という人は、冷凍保存を。自然解凍すると、モチモチの食感が味わえます。
基本情報
幸せな気持ちにしてくれる、能登の卵を使った濃厚プリン
スイーツめぐりの最後に立ち寄ったのは、宝達志水町の「Egg Station 玉子の駅」。
ナカヤマエッグの直売所で、自社ファームで産まれた新鮮な卵をたっぷりと使ったソフトクリームやプリンを販売しています。
大人気の「たまごソフトクリーム」は5月~10月頃の限定販売。今回訪問時はシーズンが合わず残念でしたが、αリノレン酸やビタミンが多く含まれるヘルシーな卵「桜っ子」を使ったプリンを購入。
さっそく封を開けると、甘~い、いい香り! そして卵の風味がしっかりしていて、心を満たしてくれました。濃厚なプリンは、なぜ、こんなに幸せな気持ちにしてくれるのでしょうか……。
道路沿いでひときわ目をひく、可愛らしい外観が目印です。