辰口温泉とは?総湯や足湯に近隣の観光スポットを紹介!
古くから〈美人の湯〉として知られ、地元の人たちに愛される「辰口温泉」。総湯や足湯、近くにある観光スポットなど、ふらっと訪れてもほっこり楽しめる穴場の温泉地をご紹介します!
開湯1400年!癒しの「辰口温泉」
石川県能美市の自然豊かな里山に湧き出す「辰口温泉」。現在3軒の温泉旅館があり、静かにゆったりと過ごすことができる穴場の温泉地です。
温泉街の中央にある「温泉広場」には文学碑が。
明治の文豪、泉鏡花が幼少期からたびたび訪れ、辰口温泉は小説『海の鳴る時』の舞台ともなりました。
文学碑の横には「龍」の像も。「辰口」という名の由来は〈手取川の氾濫は、住んでいる龍が暴れているから〉とか、〈湯が龍の口のように噴き出していたから〉という説があるんですって。
実は「辰口温泉」とても長〜い歴史があるんです。始まりは1400年ほど前とされ、村人たちが傷ついた馬の脚を温めて癒していたと伝えられています。
しかし度重なる洪水で源泉が埋まってしまい、数百年も泉源を見つけられずにいたのだとか。江戸時代末期にようやく掘り当て再興!
金沢から近いこともあって人気となり、最盛期には10軒あまりの宿が立ち並んでいたそうです。
薬師如来のお告げで泉源を掘り当てたという村人、源助の住居跡は、その言い伝えとともに今も残されています。
緑豊かな散策路に「お薬師さん」
源助が作ったお堂が元となっている「集福寺」。地元では「お薬師さん」と親しまれています。散策路も整備されていて、高台の緑に包まれた〈薬師殿〉は、情緒たっぷり。
さらに登ると〈延寿殿〉が。ここにはぼけ封じ観音といわれる白寿観音が祀られています。
5メートル近くある大きな地蔵菩薩は、北陸最大級の石仏だそう。能美市の文化財にも指定されています。長寿延命や無病息災などに御利益があるそうですよ。
江戸相撲で活躍した大関が北陸巡業での勝利と念願成就を記念して奉納したとされており、辰口温泉が多くの人に愛されてきた場所だったことを物語っています。
愛嬌たっぷりの招き猫が描かれた石の置物も、ほっこり和みますね。
辰口温泉の総湯「里山の湯」
この〈延寿殿〉の隣にあるのが、辰口温泉の総湯「里山の湯」です。15年前にできた日帰り入浴施設で、市内外から多くの人たちが訪れています。
コンセプトは〈行灯のあかりに誘われて、のんびりと温泉を楽しむ〉。夜は天窓から光がぼんやりと灯り、確かに行灯のよう。
お湯はなめらかで、肌に優しい「美人の湯」。体はぽかぽか芯から温まり、お肌はしっとりつるつる。年間パスポート(市民限定)を購入して、毎日入りにくる人も多いんだとか。
〈泉質・泉温〉
ナトリウム−塩化物泉(低張性弱アルカリ性温泉)、33.0度
〈主な効能(泉質別適応症)〉
きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
露天風呂とサウナ付きの温泉!
浴場は、毎月男女入れ替えとなっていて、それぞれ趣の異なる雰囲気を楽しめます。
内湯は広々とした空間。高い天井を見ながら湯に浸かれる「寝湯」もおすすめですよ。
こちらの露天風呂はヒノキ風呂。お庭を見ながら入っていると長湯してしまいそうです。総湯のある丘は桜の名所。満開の時期はお花見しながら露天風呂に入れるので、大人気なんですって。
休館日前日の露天風呂では、能美市の特産でもあるハトムギ湯、ユズ湯のほか、ドクダミ湯、菖蒲湯など月替わりで提供しています。
もう一つの浴場は、内湯の床も露天風呂もゴツゴツした岩屋風。こちらもまたいいですね。
どちらにもサウナがあって、最近ではサウナ目当てのお客さんも多いそう。1時間ごとにマット交換をしてくれるのも嬉しいところ。
畳の上でのびのびストレッチ!
畳のあるサロンスペースでは、毎週火曜に健康運動指導士による体操教室が開かれています。
飛び入りOK、温泉に入らなくてもOKとのことで、地域の人たちの交流の場になっています。
温まった体をのびやかにほぐして、心も体も元気になっちゃいましょう!
〈開催日時〉毎週火曜、11時〜11時40分
〈参加費〉無料
基本情報
辰口温泉総湯「里山の湯」
【住所】石川県能美市辰口町ヌ3番地1
【電話番号】0761-51-2183
【営業時間】10時〜22時(最終入館は21時30分)
【定休日】第2・4水曜日(祝日の場合は翌日に振替)
【入浴料】大人(中学生以上)520円、小人(3歳〜小学生)100円、3歳未満無料
【駐車場】100台
もう一つの隠れた温泉「辰口福祉会館」
実は「里山の湯」の他に、もうひとつ公共の日帰り温泉があるってご存知ですか?
同じ丘の上にある「辰口福祉会館」です。
目印は大きなカエル。ここにある入り口から中に入り、階段を降りていくと…。
50年前に開館して以来、地元の人たちがたくさん訪れる穴場の温泉なんです。なんと入浴料は大人200円と格安!
泉質は「里山の湯」と同じ。露天風呂やサウナ、備え付けのシャンプーやボディソープはありませんが、ジェットバスがあって、これまたいい感じ。
基本情報
辰口福祉会館「ふるさと温泉」
【住所】石川県能美市辰口町ヌ10番地
【電話番号】0761-51-4511
【営業時間】平日11時〜21時、土日祝日10時〜21時(最終入館は20時30分)
【定休日】第2・4月曜日(祝日の場合は翌日に振替)、年末年始
【入浴料】大人(中学生以上)200円、小人(小学生)100円、乳幼児40円
【駐車場】100台
寒い日にも嬉しい「足湯」も!
総湯のほかに、辰口温泉には源泉掛け流しの「足湯」もあるんですよ。場所は温泉広場のすぐ近くなので、温泉街の雰囲気も味わえます。
足湯としては珍しく、壁付きの建物の中。寒い日や雨や雪の日でも大丈夫。
湯温は41度前後と、いつまでも浸かっていられる温かさです。底には玉砂利が敷いてあるので、ごりごりと足ツボを刺激!
大人9人がゆったり座れる広さで、自然に会話も弾みます。女性専用の更衣スペースや、専用駐車場もありますよ。
基本情報
辰口温泉「足湯」
【住所】石川県能美市辰口町13番地
【利用時間】6時〜22時
【定休日】毎週水曜日 6時〜12時、および第2・4水曜日は終日休業
【利用料金】無料
【駐車場】6台、障害者優先駐車場1台
すぐ近くの観光スポット
辰口温泉の周辺には、自然や動物に触れ合える施設がいっぱい!ぜひ温泉と併せて楽しんでくださいね。
近隣にはほかにも宿泊施設や、見どころがたくさん!
こちらの記事もどうぞご参考に!
辰口温泉への行き方はこちら!
辰口温泉へのアクセス
【県外から】
▼電車
東京から新幹線で金沢まで2時間25分、小松まで2時間40分
大阪から新幹線・特急で金沢まで2時間9分、小松まで2時間14分
名古屋から新幹線・特急で金沢まで2時間9分、小松まで1時間57分
▼飛行機(小松空港まで)
羽田から1時間(10往復)
福岡から1時間40分(4往復)
札幌から1時間30分(1往復)
那覇から2時間40分(1往復)
※小松空港からはタクシーで約20分
▼車
東京から 約6時間(関越→上越→北陸自動車道)
大阪から 約3時間(名神→北陸自動車道)
名古屋から 約2時間30分(東名→名神→北陸自動車道)
【県内から】
▼電車(JR金沢駅から)
JR松任駅までは普通列車で10分
JR能美根上駅までは普通列車で25分
JR小松駅までは普通列車で32分、もしくは新幹線で11分
▼最寄り駅からの移動(辰口温泉まで)
JR金沢駅からタクシーで約35分、もしくは北鉄白山バス「緑が丘十丁目行」または「辰口和光台行」で約60分
JR松任駅からタクシーで約20分、もしくは北鉄白山バス「緑が丘十丁目行」または「いしかわ動物園行」で約30分
JR能美根上駅からタクシーで約20分、もしくはのみバス「先端大学行」で約34分
JR小松駅からタクシーで約15分、もしくは北鉄白山バス「辰口行」で約33分
まとめ
辰口温泉は公共の設備も整っているうえ、柔らかい泉質が嬉しい「美肌の湯」。寒さが身に染みるこの季節、湯煙に包まれながら、心も体もぽかぽか温まってください!