石川県観光公式サイト

石川県の南部に位置する粟津温泉。小松市にあり、開湯1300年を迎えた北陸最古の温泉地のひとつです。白山を望み、自然に囲まれた静かな温泉街は、風情とともに風を感じながらの散策も楽しい場所です。

温泉の泉質は芒硝泉（ぼうしょうせん）で、ナトリウムを多く含みます。穏やかに血行を促し、きめ細やかな肌触りのお湯は「美人の湯」として全国各地から湯治客が訪れています。

また、近年は「恋人の聖地」にも認定されていて、周辺には恋人たちの愛を深めるスポットがたくさん。ぜひ大切な人と訪れてみてください。

温泉街の中央にある共同浴場の「総湯」。日帰り温泉施設として、地域の人の憩いの場として親しまれています。また、白山の参拝客にも人気があり、県外の人も多く訪れる場所です。

古民家のようにも見える、風情ある和風の建物で、温泉街の中でも凛とした存在感を放ちます。浴場は天井が高く開放的で、のんびりと半身浴も楽しむことができます。

総湯から歩いて2分のところにある「結びの足湯」。ご縁を結び、学業・スポーツ・仕事など努力の実が結ばれるようにとの想いが込められた足湯で、だれでも無料で利用できます。大王寺や白山神社を見上げながら、開放的でリラックスした気分でお湯を楽しむのもいかがでしょうか？

朝から利用できますが、おすすめは夜の時間帯。床面に天の川をイメージしたライトアップがされ、数分おきに流れ星が流れる粋な演出があります。開放的な昼と、幻想的な夜。2つの時間で違う雰囲気を楽しみながら、願いが成就するかもしれませんね。

温泉街の北部にある、小さな公園「北公園（ポケットパーク）」。ここには、400年も昔から語り継がれる「おっしょべ恋物語」の主人公となった、お末と竹松の像があります。

向かい合う旅館の奉公人として働いていたお末と竹松。ある日、想いを募らせたお末が、松の木を伝って竹松のもとへ会いに行こうとした際のハプニングをきっかけに、結ばれることとなったハッピーエンドの恋物語です。

そんな物語を経て一緒になれた2人の像が、とてもほほえましく、穏やかに時間が流れています。公園内には「恋みくじ」もあり、想いが成就した2人にあやかれるかも！ぜひ訪れて恋を占ってみてくださいね。

お末と竹松が、待ち合わせをした場所とされている「おっしょべ公園」。

粟津温泉街を南方に抜けたところにあり、緑豊かな広場の奥に、休憩所や鯉が泳ぐ小さな池があります。そして、さらに進むと・・・緑に囲まれた小高い場所に、恋人の聖地の象徴「幸せの鐘」があります。

おっしょべ公園の広場を抜け、少し奥に進むと見えてくる「幸せの鐘」。小さな鐘が、キレイなステンドグラスで囲まれています。この日は少し早い時間で太陽が昇りきっていなかったのですが、ステンドグラスに光が当たると、キラキラと反射しとてもきれいです。

この鐘は、1回鳴らすと「恋が見つかる」、3回鳴らすと「愛が見つかる」、5回鳴らすと「あの頃の想いがよみがえる」と言われていますよ。

森林浴と太陽のキラキラした日差しの中、私も鐘を鳴らしてみました。その回数は・・・3回。この高く伸びやかな鐘の音のように、いつまでも続く「愛」が見つかりますように！

みなさんは、何回鳴らしますか？

鐘の傍らには、たくさんの絵馬と南京錠がずらり。垣間見えるメッセージからは想いがあふれていて、眺めるだけでも幸せをもらえるスポットです。鐘の音とともに、2人の願いもロックしては！？

絵馬は、粟津温泉街の旅館で買うことができます。宿泊者にプレゼントしている宿もあるようなので、宿泊する方は要チェックです！

「養老山 大王寺」は、粟津温泉街の背後に位置する、小高い場所にある寺院です。1300年前、粟津温泉を開湯した泰澄大師によって開かれたとされています。

旅館「のとや」からの脇道に入ると、一瞬にして木々が茂る荘厳かつ静寂の世界へ。深呼吸しながら、一歩一歩階段を上っていきます。大王寺には、小松市の指定文化財となっている薬師如来坐像などの文化財もあり、地元の方々だけでなく、粟津温泉の観光客も多く訪れるスポットです。日常から少しだけ離れた空間で、歴史と文化に触れる貴重な体験ができます。

大王寺のすぐそばにあり、粟津温泉の街並みを見下ろす場所に位置する「白山神社」。歴史はとても古く、泰澄が粟津温泉を開湯した奈良時代から、粟津の人々によって大切にされてきた場所です。

白山神社には、縁結びの神様として知られる男女の伊弉諾尊（いざなきのみこと）、伊弉冉尊（いざなみのみこと）と、この2人の仲を結び取り持つ菊理媛尊（くくりひめのみこと）が祭られています。その名の通り、白山信仰に端を発することで知られる神社ですが、実は縁結びの神社としても有名なパワースポットです。

ここから眺める粟津温泉の風景も最高！緑豊かな自然と吹き抜ける風に、深呼吸したくなる清々しさです。

境内には、泰澄大師の坐像もあります。苔むす大師像から感じられる、気迫とたくましさといったら。眺めの良いこの場所から、粟津の地を見守っているようにも見えました。

粟津温泉には、温泉街から歩いて散策できる、自然豊かな遊歩道があります。大王寺・白山神社とおっしょべ公園をつなぐこの道は、西国三十三カ所観世音巡拝道になっていて、全部で33の石仏が点在しています。

白山神社の鳥居をくぐり、社殿への階段を上ったら、神社の脇から散策スタートです！

すぐに見えるのが、この階段。普通の階段に見えますが、実際はとてもゆるい傾斜でそれほど負担に感じません。ゆっくりゆっくり上って行きます。

最初の階段の後は、広く明るい遊歩道が続きます。この時は、落ち葉の絨毯の季節でフカフカの歩き心地でしたが、新緑の季節にはグリーンと風が気持ちいいに違いありません。季節によっても、また違う楽しみ方ができそうですね。

小径に入ってすぐ出会うのが、小さな石仏の数々。大和国、河内国、など国の名前が刻まれた石仏が並んでいて、少し歩くたびにいろんな石仏に出会うことができます。一つ一つ表情も姿もすべて違っていて、「どこの国のどんな仏様？」と、書いてある地名や名を読みながら、楽しく歩きました。

そんな調子で会話しながらゆっくり15分ほど歩くと、遊歩道の分岐と看板が出てきます。泰澄大師立像と、四阿屋（あずまや） につながる道、ここを進みます。

ここを進むとまたゆるやかな階段があり、150段ほど上ります。だんだん視界が開け、広くなる青空に期待が高まります！

階段を上りきると、そこには空を見上げる泰澄大師立像がありました。清々しい空気の中で、1300年前に想いを馳せるひととき。

ここには四阿屋があり、休憩することもできます。粟津の街を見下ろせる眺望に、ヤッホーと叫びたくなる衝動を抑え四阿屋に近づくと、小さな鐘が目に留まります。

よく見ると、鐘をつく部分である撞座（つきざ）がハートの形！ここまで来ないと見れない、レアなハートでした。見つけたら、2人で鳴らしてみてくださいね。

元の分岐に戻りさらに少し進むと、明王の石仏と小さな滝が現れます。ここを背にすると、そこはもうおっしょべ公園の「幸せの鐘」。2人でゆっくり話しながら歩いて、30分ほどの散策コースでした！

粟津温泉に来たらぜひ立ち寄ってほしいスポットはこちらです！

文化財指定の老舗旅館やわんちゃんと泊まれるお宿などおすすめはこちらです！

恋人の整地、粟津温泉のおすすめスポットはいかがでしたか？粟津に来たら、温泉や街並みの風情を堪能するのはもちろんのこと、粟津の恋物語にまつわる場所や、2人で楽しめる周囲の名所にもぜひ足を伸ばしてみてください。スポットの一つ一つに、古くから受け継がれてきた歴史や物語が凝縮され残っています。

派手さはなくとも、ほかにはない粟津温泉の奥深さは、知らないままではもったいない！季節ごとに変わる風情を、ぜひ楽しんでみてくださいね。