夜の金沢観光|金沢城からライトアップスポット巡り&おすすめ夜ご飯
コンパクトシティと呼ばれる金沢。市街地の中心部にメインの観光名所がまとまっており、移動に時間を取られずに各所を歩いて巡れるのは、金沢の大きな魅力のひとつです。
春夏秋冬、様々な景色を魅せてくれる金沢。実は、地元の私たちがオススメするのは、そんな金沢の『夜散歩』です。少し時間帯をずらすことで、しっとりとした金沢の城下町らしい風情をより感じることが出来ます。今回の記事では、そんな夜散歩におすすめのライトアップスポットをご紹介します!
金沢観光は夜が穴場?!
金沢観光というと、日中に観光名所を巡り、夜は金沢グルメを!と考えられる方が多いと思います。しかし、週末や繁忙期になると日中は各所混雑することもあり、なんだか忙しない。
それはそれでとっても楽しいのですが、景色をゆっくりと眺めたい方には、夕方から夜にかけての夜散歩をオススメします。
また、夜ご飯を少し遅めにすることで、名店の予約も取れやすくなります。夕飯が遅い分、夕方の小腹が空いた頃にお抹茶や和菓子、話題の人気店でのスイーツを満喫するなど、グルメの街金沢を最大限に楽しむ・・・なんてのもツウな時間の使い方です◎
時期やタイミングが合えば、幻想的にライトアップされた景色にも出会えますよ。
金沢はライトアップスポットがいっぱい
金沢の観光名所のライトアップ。たくさんあるので一つ一つ調べるとなると、ちょっと大変です。
例えば、三茶屋街(ひがし、にし、主計町(かずえまち))や 金沢21世紀美術館など、下調べ無しで出会える景色もあれば、時期や曜日限定のライトアップスポットもあります。
そんなバラバラなライトアップ情報、まとまってると便利ですよね? 下記からは兼六園・金沢城公園から徒歩圏内のライトアップスポットの見どころや開催要項をご紹介! 皆さまの夜散歩のプランに役立てていただけたら幸いです。
【注意】
2024年3月初旬現在、令和6年能登半島地震の影響で、兼六園や金沢城公園のライトアップは中止しております。
今後の開催予定は未定とのことで、いち早い再開を願っておりますが、旅行の際は事前に公式のスケジュールをご確認ください。
兼六園ライトアップは必見!
まずはライトアップスポットとして欠かせない、兼六園です。なんとライトアップの時間帯は入園無料になるのも嬉しいポイントです。年間を通して5つの時期に開催されます。
- 【ライトアップ無料開園の年間予定】
ライトアップ名称 | おおまかな開催時期 |
---|---|
冬の段 | 2月中旬頃〜下旬頃 |
観桜期 | 4月上旬頃 |
春の段 | 5月上旬頃 |
初夏の段 | 6月上旬頃 |
秋の段 | 11月上旬頃〜下旬頃 |
また、この時期以外にも「ホタル観賞会(7月上旬頃)」や秋頃に名月を楽しむ「長月の段」など、季節毎にイベントが行われます。
細かい日時は毎年変わるので、事前に下記リンクにて詳しい開催概要を確認していただくのが良いかと思います。
個人的には、冬の段の雪吊りと雪の景色、観桜期の桜の景色がとってもオススメです! 是非ライトアップの日程に合わせて、金沢に訪れてほしいくらいです◎
金沢城からライトアップスポット巡り《マップあり》
さて、兼六園のライトアップをご覧いただいた後は、以下のルートで約1時間の夜散歩をお楽しみください。
ちなみに兼六園のライトアップ時は徽軫灯籠(ことじとうろう)近くの桂坂口が閉鎖されます。その際は「蓮池門口」から金沢城公園「石川門口」へ向かいましょう!
- 金沢城公園石川門
- 五十間長屋
- 玉泉院丸庭園
- 鼠多門・鼠多門橋
- 尾山神社
- 香林坊ツリー・ファンタジー
Google Mapの読み込みが1日の上限回数を超えた場合、正しく表示されない場合がございますので、ご了承ください
① 金沢城公園石川門
兼六園桂坂口の目と鼻の先、石川橋を渡って、金沢城公園入り口に構える石川門。
かつての金沢城の搦手門(からめてもん)で、現在の門は火災で焼失した後の天明8年(1788年)に再建されたものです。国の重要文化財でもあります。
個人的な話で申し訳ないのですが、実は通勤路ということもあり、毎年初雪の日に見る石川橋と石川門の景色が金沢で1番好きです。桜が満開な時期も本当に素敵です。
石川門に関しては、外側だけでしたら、毎日ライトアップが見られますよ。
- 金沢城石川門
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② 五十間長屋(金沢城公園内)
さて、ここから金沢城公園内は、期間・曜日限定のライトアップエリアになります。
基本的に特別なイベントが開催されている期間以外は、土曜日及び指定日の夜のみで、こちらも無料開園されています。
開催概要
石川門をくぐり、五十間長屋を目指します。
元々武器等を保管する役割をしており、2001年7月に完成した、明治以降に建てられた木造城郭建築物としては全国的にも最大規模で、釘やボルトを一切使わず3年4ヶ月をかけて造られました! 日中はその内部をご覧いただけるので、建築好きの方ならとっても興味深い建物だと思います。夜は内部には入れませんが、それでも五十間(約90m、五十間長屋は97mあります)の長さを誇る長屋全体のライトアップは圧巻です!
③ 玉泉院丸庭園(金沢城公園内)
さらに奥に進むと玉泉院丸庭園(ぎょくせんいんまるていえん)が広がります。
前田家2代当主利長の正室であった玉泉院(永姫)の屋敷跡に、三代目利常が作庭を始め、歴代当主によって手を加えられながら存在していた庭園です。
2015年、江戸時代末期の姿をもとに再現され、北陸新幹線開通と共に一般公開が始まりました。庭園内の「玉泉庵」では、抹茶と季節の上生菓子で呈茶も行っています。玉泉院丸庭園の石垣に囲まれた高低差の美しいお庭を眺めながら、贅沢な時間が過ごせます。
夜のライトアップは、演出① 「三つの灯り」と演出② 「四季折々の灯り」を合わせた7分間の特別な時間をお楽しみ頂けます。特に「四季折々の灯り」では、琴や尺八の音色に合わせて変化するライトアップで、見応えたっぷりですよ。
開催概要
④ 鼠多門・鼠多門橋(金沢城公園内/外)
玉泉院丸庭園から尾山神社を結ぶ鼠多門・鼠多門橋は、2020年、約140年ぶりに復元されました。
黒漆喰の海鼠壁が特徴的で、現在は埋め立てられ道路となっている「お堀通り」、かつての金沢城のお堀を渡るための橋でした。
今回の巡ってきたルートのように、兼六園から金沢城公園を抜けたのちに、尾山神社や繁華街の香林坊、また長町武家屋敷に行くのにとっても便利な存在です。
外壁は、毎日ライトアップされておりますので、そのまま尾山神社に行かずに、金沢城公園の外周の石垣を眺めたりするのもオススメですよ。
⑤ 尾山神社
前田利家公と正室お松の方を祀る由緒ある神社です。和漢洋の3つの建築様式が用いられた全国的にも珍しい「神門」は、加賀藩の梅鉢紋と四面五彩のギヤマンの美しさが象徴的です。かつて、このギヤマンの灯りは、日本海を航海する船の目印にもなっていたらしいですよ!現在は周りの繁華街や金沢駅前の明るさで、全く想像がつかないのですが、その当時に思いを馳せながら見ると、また違った印象を持てます。
撮影をした日は、ちょうど満月。とっても幻想的な景色に魅せられました。
こちらは、毎日日没から22時までライトアップされていますよ。
開催概要
⑥ 香林坊ツリー・ファンタジー
さて、最後のライトアップスポットは、金沢の繁華街香林坊の冬の風物詩、ツリー・ファンタジーです。
毎年11月1日から2月中旬頃、北陸の長い冬夜を照らしてくれるこちらのイルミネーション。ケヤキ36本が約11万球の電飾で飾られ、光の粒がキラキラと瞬く様子はとてもロマンチックです。
香林坊交差点のアトリオ正面には、雪吊りをイメージした演出もありました。金沢ならではの景色で素敵ですね。
開催概要
香林坊ツリー・ファンタジー
【開催日】例年11月1日~2月中旬頃
【開催時間】17:00~24:00 ※12月24日は翌1:00まで、12月31日は翌6:00まで
【会場】国道157号線沿い 香林坊交差点~香林坊ラモーダ
土曜日は「金沢ライトアップバス」もおすすめ!
ちなみに、毎週土曜日のみの運行ですが、北陸鉄道「金沢ライトアップバス」の利用もおすすめです。
金沢市中心部の主要なライトアップスポットを約50分かけて周遊する運行日限定のバス。19:00から21:45まで15分間隔で運行しているため、途中下車しながら夜の金沢を散策できます。
※現在運休中の金沢ライトアップバスは2024年3月16日(土)から運行再開いたします。
Column
金沢ライトアップバス
毎週土曜日運行
始発から終発まで15分間隔で運行
金沢駅東口発時間 | 19:00 19:15 19:30 19:45 20:00 20:15 20:30 20:45 21:00 21:15 21:30 21:45 |
金沢ライトアップバス専用フリー乗車券
・おとな(中学生以上) 500円
・こども(小学生) 250円
おすすめ夜ご飯《マップあり》
さて、夜散歩を楽しんだ後は、お楽しみの金沢グルメです! 今回は金沢の海鮮や郷土料理が楽しめるオススメのお店を3つご紹介いたします。
まずはGooglemapにまとめてみました。周辺スポットやご宿泊先のホテルとの位置関係を確認して、お出かけの際にお役立てください。
- 酒と人情料理 いたる 本店
- 市場直送 海鮮酒場 サカナヤサケ
- 加賀料理 大名茶屋
Google Mapの読み込みが1日の上限回数を超えた場合、正しく表示されない場合がございますので、ご了承ください
① 酒と人情料理 いたる 本店
金沢で居酒屋といえば真っ先に名前が出てくる、超がつくほどの人気店。
「本店」と「香林坊店」、そして「のど黒めし本舗いたる」の3店舗は、片町の他の居酒屋さんがガランと空いている日ですら、いつも賑わっています。
こだわりのお魚は、金沢港、能登の宇出津港、富山の新湊港から直接仕入れており、店内の黒板には「本日の魚達」がずらりと書かれています。お酒も酒蔵さんとの繋がりでオリジナルブランドまである程。取材日は能登の支援酒も置かれていました。
メニューには石川県の郷土料理から石川食材をアレンジした珍しい一品たちも並びます。四季に合わせて変わる各季節の期間限定メニューも30種類ほどあり、金沢の食べたいを全て叶えてくれます◎
予約必須な人気店ですが、予約は18時前の入店のみ。20時以降は、タイミングが合ってお席が空いていたら入れるとのことで、夜散歩終わりに是非トライしていただきたいです!
取材日に頂いたのは、お刺身小おけ(2,970円)、甘海老のパリのっけ(880円)、かもの治部煮(990円)と、日本酒は池月さんの「一青」(半合660円)。
お刺身の小おけ、2人前と書かれていますが、ご覧ください、このボリューム。ひとつひとつ厚切りで食べ応えがあり、何より口一杯に広がる旨み。
甘海老のパリのっけは、フランスパンに白身魚のすり身と甘海老を乗せてカリッと揚げられています。添えられたほうれん草のクリームソースがまた美味しいんです。
治部煮は金沢を代表する郷土料理のひとつ。かもが柔らかく、生麩やすだれ麩、椎茸もしっかりと炊き上げられ、さらにその下に金時草が隠れているのも嬉しかったです。
また、カウンターに並んでいた、ブリのモツ煮もいただきました。10kg以上の大物の寒ブリを1本買いしているからこそ、ブリの内蔵が頂けるこのレアさ。カウンターや黒板メニュー、是非チェックしていただきたいです!
基本情報
酒と人情料理 いたる 本店
【住所】金沢市柿木畠3-8
【電話番号】076-221-4194
【営業時間】17:30~23:00(L.O.22:30)※予約は18時入店まで
【店休日】日曜(日曜・祝日連休の場合は月曜定休)
【席数】全36席(内カウンター14席)
【駐車場】無し ※近隣にコインパーキング有り
② 市場直送 海鮮酒場 サカナヤサケ
金沢といえば外せない海鮮グルメ!こちらのお店では新鮮で豪快な北陸の海の幸を堪能できるメニューが豊富です。
一番人気の「なだれ寿司」は、新鮮なお刺身の上からイクラやとびっこを、溢れこぼれるほど贅沢に盛り盛り~~!金沢おでんの名店「がっぱ」のおでんもいただけます。美味しい北陸のお酒と一緒にどうぞ!
キャパが大きいので飲み会や宴会はもちろん、隠れ家的な個室席は落ち着いた和風空間が素敵◎ デートなどにもオススメです。
基本情報
市場直送 海鮮酒場 サカナヤサケ
【住所】石川県金沢市片町2-23-12 中央コアBF1
【電話番号】076-255-6167
【営業時間】17:00~24:00
(料理L.O. 23:00 ドリンクL.O. 23:30)
【店休日】日曜日
【席数】140席
【駐車場】無し ※近隣にコインパーキング有り
③ 加賀料理 大名茶家
金沢駅から徒歩3分の好立地!日本海の新鮮な海の幸と伝統野菜「加賀野菜」を使った料理をコース仕立てで楽しむことができます。「治部煮」や「蓮蒸し」などの郷土料理は、金沢に来たからにはぜひ味わっていただきたい名店の味です。
冬場の蟹は特にオススメ!質の良い加能蟹(石川県が誇る雄ズワイガニのブランド品種)は一杯ごとの注文も可能◎ 水槽から活きたまま調理されるその味は新鮮そのもの! のどぐろを使った会席もありますよ。
基本情報
加賀料理 大名茶家
【住所】石川県金沢市此花町7-5-1
【電話番号】076-231-5121
【営業時間】ランチ|11:30~14:30(L.O.13:45)、ディナー|17:00~22:00(L.O.21:00)
【店休日】年中無休 ※臨時休業、正月休み有り
【席数】80席(最大宴会40名様)
【駐車場】無し ※近隣にコインパーキング有り
まとめ
金沢の夜景を見られる夜散歩のすすめ、いかがでしたか?? 日中とは違った金沢の顔を是非ご覧いただけたらと思います。
これからの桜の時期は、夜桜も相まって、本当に素晴らしい景色に出会えると思います。
また、夜が苦手という方は、実は金沢の朝もとっても気持ち良いですよ。特にひがし茶屋街や主計町などの浅野川沿いを桜の時期に朝散歩するのも良いですし、兼六園は開園前は早朝無料入園のサービスも行っています。
四季折々、様々な時間帯の金沢を感じていただけたらと思っています。良き旅になりますように!