七尾城跡の絶景と歴史に触れる旅!
おいしい魚介類が豊富で多くの観光客に人気の七尾は、和倉温泉をはじめ、のとじま水族館や祭りなどの観光資源も多く、かつては金沢市よりも発展していた街です。
今回は七尾の数ある観光スポットのなかでも、七尾城跡を中心とした景観や歴史を交えながら紹介していきます。
七尾城跡とは
能登半島の中央部に位置している七尾は、七尾城のあった山の七つの尾根(松尾、竹尾、梅尾、菊尾、亀尾、虎尾、龍尾)に由来しており、山の頂上から七カ所に尾根が伸び、それぞれに郭(くるわ)があったことから七尾と呼ばれています。
七尾城は南北約2.5km、東西約0.8km、面積としては約200haにも及ぶ天然の険しい地形を巧みに利用した全国的にも大きな規模の山城として有名で、日本100名城にも選ばれています。
日本五大山城のひとつにも選ばれるほど、難攻不落な城として有名だった七尾城は、戦国時代を代表する戦国武将のひとり、上杉謙信の攻撃によって落城しています。
現在は跡地のみですが、石垣をはじめ山城の遺跡が数多く残っているために重要な史跡スポットとして国指定史跡となっており、全国から多くの城ファンや歴史ファンが訪れています。
七尾城の歴史
七尾城は室町時代から戦国時代にかけておよそ170年間能登を守ってきた畠山氏の居城です。
もともとは砦規模の城しかありませんでしたが、一向一揆をはじめとする外部の危機から守るために、強固な山城に作りあげられました。
山上には七尾城、その麓には城下町七尾が築かれることによって、このエリア一体を新しい拠点として能登の政治や文化が栄えていったのです。
七尾城史資料館
七尾城跡を目指す前に立ち寄って欲しいスポットとして、七尾城跡の登り口に位置する七尾城史資料館があります。
中世の城といった雰囲気の外観で、館内には戦国時代の武家のライフスタイルを垣間見られる展示品が多く、七尾城や畠山氏についての資料も豊富です。
とくにおすすめは1階で上映されている七尾城の再現CGです。映像は七尾市公式チャンネル内「七尾城~日本屈指の戦国の名城~」からも見ることができます。
このCGを見たあとに七尾城跡を巡るとより楽しめるでしょう。
七尾城史資料館の敷地内には、日本一小さな茶室や七尾城跡に関する様々な資料が掲示されている七尾城観光案内所があります。
入館料が必要となりますが、国登録有形文化財に指定された200年前の住宅、懐古館もあるので時間があればぜひ見学してみてください。
基本情報
七尾城史資料館
【住所】〒926-0024 石川県七尾市古屋敷町シカマ藪8-2
【電話番号】0767-53-4215(冬期連絡先0767-53-8437)
【営業時間】9時00分〜17時00分(入館は16時30分まで)
【定休日】毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)
12月11日〜3月10日(2024年は3月11日(月)まで)
【料金】
(個人)一般 200円、大学生 150円、高校生以下無料
(団体20人以上)一般 150円、大学生 100円、高校生以下無料
【駐車場】5台(懐古館と共通)
【アクセス】七尾駅からバスで15分、車では能越自動車道七尾城山IC下りてすぐ
ハイキングコース
七尾城跡はハイキングが楽しめるのも魅力のひとつですが、ハイキングコースとして主に2つのコースがあります。
ハイキングコースを歩こう
ひとつめは往復約150分かけて散策できる制覇コースがあります。
七尾城史資料館から標高300mある七尾城跡までを散策するコースです。
七尾城跡の麓にある七尾城史資料館の向かいに、トイレや観光案内がある七尾城登山口駐車場があるので、体力に自信がある人は麓から挑戦してみましょう。
もう少し気軽にハイキングを楽しみたい人におすすめなのが、約50分程度で散策できる中心部コースです。
本丸の下に駐車場があるので、山頂近くまで車で登ることができます。
4月29日~11月3日までの土日祝は無料でボランティアさんがガイドを実施しているそうなので、より詳しく七尾城跡を知りたい方は案内してもらいましょう。
空気もおいしく自然を満喫しながらハイキングができます。
ぜひ森林浴を楽しみながら心も身体もリフレッシュしてみてください。
途中は急な階段もあるので靴や服装など、歩きやすい恰好で行きましょう。
急な階段は苦手という人は、駐車場から頂上まで15分程度で往復できる道もあるので安心してください。
石垣が残る道
七尾城跡に残っている石垣は、自然石を加工せずに積み上げた野面積みで築かれたものです。石材の多くは山麓にかけての谷筋の沢から運ばれたもので、規模の大きい石垣は本丸から二の丸の斜面で見ることができます。
標高305メートルにあるのが七尾城本丸跡で、そこには城址碑や案内板、城山神社があります。
かつて山頂にそびえたつ七尾城は天空の城と称されたこともあるほどです。
その言葉の意味は本丸跡に行けば頷けるでしょう。
ハイキングの疲れが吹っ飛ぶほどの絶景が目の前に広がります。
本丸駐車場から車で5分程度で城山展望台の駐車場に着きます。
展望台からは能登を一望することができ、本丸跡を見下ろすことも可能です。
アクセス
画像:七尾城跡パンフレットより
七尾城跡に行くための駐車場としては3か所あります。
麓から散策したいという方は、七尾城登山口駐車場か七尾城史資料館前の駐車場に停めて散策しましょう。
気軽に七尾城址に行きたいという人は本丸駐車場に停めてください。
基本情報
七尾城跡
【住所】〒926-0031 石川県七尾市古府町、古屋敷町、竹町入会地大塚14-1、2-4、15-2
【電話番号】0767-53-8437(七尾市スポーツ・文化課)
【営業時間】見学自由
【定休日】無休
【料金】無料
【駐車場】あり
こちらもおすすめ「小丸山城址公園」
七尾城以外にも、七尾にはもうひとつ有名な城がありました。それが、現在小丸山城址公園となっている場所にあった小丸山城です。
JR七尾駅からは徒歩5分程度にあるところで駐車場も完備しており、観光客や地元市民に親しまれているスポットとなっています。
小丸山城とは戦国時代の人気武将である加賀藩祖前田利家にゆかりのある城です。
前田利家が経済や治世などの理由によって七尾城から拠点を港に近い場所に移したのが小丸山城で、金沢に移り住むまでの間は政治経済の中心として機能していました。
自然豊かな園内
池や石碑のある庭園で、春は桜の名所にもなっています。
30分程度で公園内を見て回ることができるので、ちょっとした散策にはぴったり。
基本情報
小丸山城址公園
【住所】 〒926-0818 石川県七尾市馬出町子部1-1
【電話番号】0767-52-9266(希望の丘公園管理事務所(8時30分〜17時15分))
【営業時間】見学自由
【定休日】無休
【料金】無料
【駐車場】15台
【アクセス】JR七尾駅から徒歩5分、車で2分
七尾城跡の周辺スポット
七尾城跡周辺にはいろいろなおすすめスポットがありますが、今回はその中でも3つほど紹介していきます。
プリン&カフェ TENKU J,Road
七尾城跡のある城山の中腹に創業30周年を迎えた隠れ家カフェJ,Roadが、新ブランドとなるTENKUを立ち上げリニューアルオープンしたところに行ってきました。
おすすめは、新鮮な能登産たまごやかほく潟の牧場牛乳、北海道てんさい糖を使用したとっても身体に良いTENKUプリン。
今回はその中でも定番のカスタードプリンを注文、他にも昔から人気のチーズケーキも頼みました。
プリンやケーキと一緒にドリンクを頼むとセット割引をしてくれます。
新メニューのトースト(チーズ)もたっぷりのったチーズがたまらない味わいでした。現在はカフェメニューのみですが、2024年春からはフードを提供予定です。
基本情報
プリン&カフェ TENKU J,Road
【住所】〒926-0014 石川県七尾市矢田町21号 鉄砲山3番地6
【電話番号】0767-53-7858
【営業時間】10:00~19:00 (イートインラストオーダー18:00)
【定休日】毎週火曜日・冬季(火曜が祝日の場合は営業)
【席】20席
【駐車場】15台
【アクセス】七尾駅から車で10分、能越自動車道七尾城山ICより車で5分
一本杉通り商店街
七尾駅前を流れる御祓川沿いに5分程度歩くと一本杉通りにつきます。赤い欄干の仙対橋が入り口となり、約50店舗ほどのお店が建ち並ぶ600年以上の歴史を持つ街道です。
約450メートルほどの道で、往復でも10分程度で散策ができます。
建物には寄棟造りの町家も多く、国登録有形文化財に指定されているところもあります。
レトロな雰囲気の外観がいくつもあるので、ショッピングや食事はもちろんのこと、街ブラするだけでも楽しいですよ。
一本杉通りをぶらぶら散策したあとは、御祓川沿いに座れるベンチがいくつかあるのでゆっくりと休憩できます。
のと里山里海ミュージアム
JR七尾駅から車で7分ほど、城山登山口から車で5分ほどのところにあるのがのと里山里海ミュージアムです。
世界農業遺産にも認定されている能登の里山里海について見て、ふれて、楽しみながら学べる体感ミュージアムとなっています。
エントランスには能登半島エリアの見所が一目でわかる地図や各種パンフレットが配置されていて、能登のことを知りたい人にはおすすめの空間です。
七尾で発掘された大型哺乳類デスモスチルスの等身大パネルや歯の化石が展示されており、いろいろな視点で七尾の大地の成り立ちを知ることができます。
能登にとって大切なイベントとして祭りがあります。ここでは獅子舞の体験コーナーがあり、法被を着て、獅子頭を持って写真を撮ることができます。
七尾の四季や祭りなどを見ることができるL字型の大型スクリーンがあります。
正面と床面のスクリーンに10分ほどの映像が流れていて、床面のスクリーンの上にのることもできて迫力ある映像が体験可能です。
9時〜17時まで展望台に登ることができます。能登国分寺跡の史跡や周辺の景色を楽しみましょう。
基本情報
のと里山里海ミュージアム
【住所】〒926-0821 石川県七尾市国分町イ部1番地 能登歴史公園(国分寺地区)内
【電話番号】0767-57-5100
【営業時間】9時00分~17時00分
【定休日】火曜日(祝日の場合は開館)、年末年始(12月29日~1月3日)
【料金】無料
【駐車場】無料(普通車107台、大型車12台、車椅子専用車3台)
【アクセス方法】JR七尾駅から約7分(約4km)、七尾市内循環バス「まりん号」片道約9分(JR七尾駅~能登国分寺公園口)
自然と歴史が感じられるスポットを中心に紹介してきましたが、今回の旅を通じて七尾城は戦国時代の歴史上の人物が大きく関わっていることを初めて知りました。
かつての繁栄していた城下町に思いを馳せながら七尾を観光してみると、また今までとは違った雰囲気の七尾を楽しめます。
今度の休日は絶景と歴史が楽しめる七尾観光はいかがですか?