伝統の二俣和紙から折り紙にインテリアまで、和紙の魅力と可能性を堪能!|石川県金沢市
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ほっと石川旅ねっと体験ライターの酒井恭子です。
今回は、和紙をテーマに金沢市内のさまざまなスポットを巡る旅。
手漉き和紙でランプシェード作りを体験したり、紙を使った創作意欲が刺激されるスポットや、和紙を使ったインテリアの新しい提案をしているショップにお邪魔してきました。
幻想的で柔らかな光が魅力!和紙で作るランプシェード
最初に訪れたのは、『ギャラリーしらいと』。
ここは、目細八郎兵衛商店(めぼそはちろうべいしょうてん)が手がける宿泊施設併設のギャラリーです。
伝統工芸に携わるものとして「この土地で生まれた技術を広めたい」、「金沢らしい趣を感じる空間で、作品を楽しんでほしい」という
想いから、歴史ある町屋を改装し2018年にオープン。
想いから、歴史ある町屋を改装し2018年にオープン。
石川県内で活躍する工芸作家やアーティストの作品が、古くから伝わる家具や道具とともに展示されています。
作家作品の魅力をより感じてほしいと、『ギャラリーしらいと』では様々なワークショップも行っています。
体験場所は築90年以上の歴史ある町家の一室で、ターコイズブルーの壁が印象的。元は工務店を営む大工さんの自宅だったそうで、随所にこだわりが感じられます。
「金澤町家研究会 優良金澤町家」に認定されており、金沢市の「特定金澤町家」にも登録されている貴重な建物です。
体験場所は築90年以上の歴史ある町家の一室で、ターコイズブルーの壁が印象的。元は工務店を営む大工さんの自宅だったそうで、随所にこだわりが感じられます。
「金澤町家研究会 優良金澤町家」に認定されており、金沢市の「特定金澤町家」にも登録されている貴重な建物です。
この日体験させていただいたのは、金沢市二俣町で手漉き和紙を制作されている石川まゆみさんの和紙を使用したランプシェードづくり。
まずは、3種類ある和紙の中からお好みのものを選びます。
わたしは水の動きで様々な模様が表現された「落水紙(らくすいし)」のまだらをセレクト。しなやかで温かみのある手触りで、レースのように穴の空いた模様がステキです。
まずは、3種類ある和紙の中からお好みのものを選びます。
わたしは水の動きで様々な模様が表現された「落水紙(らくすいし)」のまだらをセレクト。しなやかで温かみのある手触りで、レースのように穴の空いた模様がステキです。
筆で和紙を濡らし、3cm角くらいのサイズにちぎっていきます。そのままだとしっかりしていてちぎりにくいのですが、濡らすとスッと裂けるのが気持ちいい!
次に、ちぎった和紙をでんぷんのりを使って、一枚ずつ風船に貼っていきます。
塗り塗り、ペタペタ・・・。思っていたより簡単で楽しい作業♪
塗り塗り、ペタペタ・・・。思っていたより簡単で楽しい作業♪
風船の全面に和紙を貼り終えたら、さらに色付きの和紙を使って、好きな模様をつけていきます。
わたしは、金沢らしく梅鉢紋の模様をアクセントで入れることに。3色の和紙を使って、3つの梅鉢紋をデザインしてみました。
わたしは、金沢らしく梅鉢紋の模様をアクセントで入れることに。3色の和紙を使って、3つの梅鉢紋をデザインしてみました。
ここまで作業が終わったら、一旦乾燥させます。約15分ほどかかるので、その間はお茶と和菓子でちょっと一息。
お庭や町家の雰囲気を楽しみながら、ゆったりとした時を過ごすことができます。この空間でお茶をいただけるだけでも、この体験をする価値があるかも!
お庭や町家の雰囲気を楽しみながら、ゆったりとした時を過ごすことができます。この空間でお茶をいただけるだけでも、この体験をする価値があるかも!
しばらく待つと、乾燥作業が終了!仕上げに、和紙を貼っていた風船の空気を抜いて取り除きます。
木枠をつけてもらい、中にLEDキャンドルを入れてランプの完成!乾かすと和紙の質感でしっかりした仕上がりになります。3色の梅鉢紋も見えるようになりました。
さらにここに文字やイラストを描いたり、シールでアレンジしてもOKなんだとか。
さらにここに文字やイラストを描いたり、シールでアレンジしてもOKなんだとか。
さっそくキャンドルを点灯してみると、和紙の重なりの中から柔らかな光が漏れてすごくいい雰囲気!
気軽にできるのに、出来映えに大満足です!LEDキャンドルはセットになっているので、持ち帰ってすぐに使えます。インテリアや寝室の照明にもぴったりですね。
この他にも、水引細工の箸置やステンシルの体験など、小さなお子さんや年配の方にもおすすめのワークショップが色々と体験できます。
気軽にできるのに、出来映えに大満足です!LEDキャンドルはセットになっているので、持ち帰ってすぐに使えます。インテリアや寝室の照明にもぴったりですね。
この他にも、水引細工の箸置やステンシルの体験など、小さなお子さんや年配の方にもおすすめのワークショップが色々と体験できます。
宿泊施設も併設されているということで、2階の宿泊部屋も見学させていただきました。
こちらは赤い壁でまた違った趣きの空間。1日1組限定でゆったりと町家暮らしが体験できそうです。
こちらは赤い壁でまた違った趣きの空間。1日1組限定でゆったりと町家暮らしが体験できそうです。
歴史ある町家の雰囲気を感じながら、魅力的な作品と出会え、さまざまなワークショップ体験もできる『ギャラリーしらいと』。
近江町市場などの観光地からも近いので、ちょっと足をのばして金沢の工芸作品に触れてみてはいかがでしょうか?
近江町市場などの観光地からも近いので、ちょっと足をのばして金沢の工芸作品に触れてみてはいかがでしょうか?
基本情報
ギャラリーしらいと
【住所】石川県金沢市彦三町1-4-11
【電話番号】076-255-0339
【定休日】火曜
【駐車場】なし(※近隣コインパーキング利用)
《和紙ランプシェード作り体験》
【体験料金】1個 2,500円(所要時間:約90分~120分)
※この他、水引細工のオリジナル箸置き1個1,500円(所要時間:約30分)
ステンシル(トートバック・ハンカチ・ポーチから選択)1点2,500円(所要時間:約90分~120分)
【体験時間】10:30〜16:30(最終受付)
【実施期間】通年
創作意欲が刺激される!折り紙名人に出会える老舗和紙店
体験で使用した石川まゆみさんの手漉き和紙が購入できると聞き、次におじゃましたのは『紙文房 あらき』。
創業は、なんと文政10年(1827年)!
加賀藩前田家の和紙献上にはじまり、近江町市場のそばで長い歴史を重ねてきた、紙と文房具の老舗です。
加賀藩前田家の和紙献上にはじまり、近江町市場のそばで長い歴史を重ねてきた、紙と文房具の老舗です。
取り扱いは和紙だけでも100種類以上!
その他、豊富な種類の洋紙や特殊紙、ペーパークラフト材料なども並びます。
その他、豊富な種類の洋紙や特殊紙、ペーパークラフト材料なども並びます。
中でも、六代目店主・荒木 崇さんが特に力を入れているのが折り紙です。
「ペーパーレス時代の今、紙の良さを伝えたい」と、お客様との触れあいの一つとして始めたのがきっかけで、今ではオリジナルキットを作成するまでの腕前に。
自ら「オリオリ折り紙マン」と名乗り、SNSでも折り紙に関する情報を発信しています。
「ペーパーレス時代の今、紙の良さを伝えたい」と、お客様との触れあいの一つとして始めたのがきっかけで、今ではオリジナルキットを作成するまでの腕前に。
自ら「オリオリ折り紙マン」と名乗り、SNSでも折り紙に関する情報を発信しています。
店内には、難易度の高い折り紙作品が至る所に並び、さながら折り紙ギャラリーのよう!
薄くて強度の高い折り紙専用のオリジナル紙も販売しており、店には折り紙ファンも多く訪れるのだとか。
薄くて強度の高い折り紙専用のオリジナル紙も販売しており、店には折り紙ファンも多く訪れるのだとか。
店内には1cm角と3cm角の超ミニサイズ折り鶴に挑戦できるコーナーも!
わたしもさっそく挑戦してみましたが、3cm角でもなかなか難しくてキレイに折り上げるのに一苦労しました・・・。
わたしもさっそく挑戦してみましたが、3cm角でもなかなか難しくてキレイに折り上げるのに一苦労しました・・・。
荒木さんにお手本を見せてもらうと、あっという間に指先サイズの折り鶴ができあがりました。
羽根の先までピンとしっかり美しく折り上げられています。さすが折り紙名人!
その他、紙を巻いてさまざまな作品を生み出す「ペーパークイリング」の材料もバリエーション豊かなラインナップ。
1回500円とワンコインで水引やペーパークイリングの作品づくりができる「ふらっと手作り体験コーナー」もありますよ。
30分ほどで水引のついたポチ袋やペーパーモチーフを完成させることができて、気軽に体験できるのがうれしいですね!
30分ほどで水引のついたポチ袋やペーパーモチーフを完成させることができて、気軽に体験できるのがうれしいですね!
折り紙や和紙のデザインは、海外の観光客にも魅力的に感じられるようで、場所柄さまざまな国のお客様でにぎわっていました。
改めて、紙の楽しさを知ることができ、紙を使って色々なものを作ってみたい、と創作意欲が刺激されるスポットです!
改めて、紙の楽しさを知ることができ、紙を使って色々なものを作ってみたい、と創作意欲が刺激されるスポットです!
基本情報
紙文房 あらき
【住所】石川県金沢市青草町88 近江町いちば館1F
【電話番号】076-221-1027
【営業時間】8:30~18:00、土日祝9:30~17:00
【定休日】不定休
【駐車場】提携駐車場割引あり
和紙をインテリアに!新しい和紙の魅力に触れて
さらに足をのばして立ち寄ったのは『紙あさくら』。
明治30年に岡山県で創業し、昭和42年に金沢で金箔の保存や運搬時に使用される和紙「箔合紙(はくあいし)」を取り扱う営業所を構えたのが前身。創業から数えると約120年の歴史を持つ和紙店です。
明治30年に岡山県で創業し、昭和42年に金沢で金箔の保存や運搬時に使用される和紙「箔合紙(はくあいし)」を取り扱う営業所を構えたのが前身。創業から数えると約120年の歴史を持つ和紙店です。
30年ほど前から、さらなる和紙の可能性を求めて全国の和紙産地を巡り、独自の創作和紙の製作をスタート。
ショールームには、全国の産地で漉かれた和紙を厳選し、染色・デザインから自社で加工するオリジナルの和紙を使用したさまざまな商品が並びます。
ショールームには、全国の産地で漉かれた和紙を厳選し、染色・デザインから自社で加工するオリジナルの和紙を使用したさまざまな商品が並びます。
一際目を引くのが、和紙をパネルに仕立てて、壁などに飾ることができるようにした和紙の「アートパネル」。
自然の風景や暮らしの中の色彩美を取り入れ、一枚一枚丁寧に手染めされた和紙は、ぼかしやグラデーションなどで素材感がさらに魅力的に表現されています。
金箔を組み合わせ、高級感ある雰囲気に仕上げたこんなパネルも!
おめでたい水引の鶴と亀があしらわれています。
実はこれは、結納の儀式で使われた水引飾りをリメイクしたもの。かけがえのない思い出が部屋を華やかに彩るインテリアに生まれ変わるなんて、ステキですね!
おめでたい水引の鶴と亀があしらわれています。
実はこれは、結納の儀式で使われた水引飾りをリメイクしたもの。かけがえのない思い出が部屋を華やかに彩るインテリアに生まれ変わるなんて、ステキですね!
さらにオリジナルの和紙の新たな楽しみ方として、全て和紙で出来ている美しい花束
「和紙ブーケ」も。
記念日や結婚1年目の「紙婚式」のギフトにもぴったりで、生花のブーケと違い、加工などしなくてもずっと保存しておけるのもうれしいです。
「和紙ブーケ」も。
記念日や結婚1年目の「紙婚式」のギフトにもぴったりで、生花のブーケと違い、加工などしなくてもずっと保存しておけるのもうれしいです。
この他にも、コースターやテーブルクロス、照明やフラワーベースなど、こんな風にも和紙を暮らしの中に取り入れられるのか!と新しい発見ができる商品がいろいろ。
『紙あさくら』で、和紙の新しい魅力を発見してみてはいかがでしょうか?
基本情報
紙あさくら
個人的に伝統工芸品のイメージが強かったのですが、ちぎって貼って加工したり、折り紙で作品を作ったり、インテリアに取り入れたりと、さまざまな和紙の価値をこの旅で知ることができました。
これを機会に、生活の中に和紙を取り入れて楽しんでみたいと思います!
これを機会に、生活の中に和紙を取り入れて楽しんでみたいと思います!