和倉温泉で心と身体のキレイを磨く美活旅|石川県七尾市

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ほっと石川旅ねっと体験ライターの沖﨑です。


今回のメインはなんと「ナマコ」です。ナマコの生産地として有名な、能登半島の中心に位置する七尾市の和倉温泉で、美肌磨きも兼ねてレッツGO!

取材当日はあいにくの雨でとても寒い日ではあったけど、グルメと温泉に癒されてきました!!

和倉温泉で心と身体のキレイを磨く美活旅|石川県七尾市

能登産「このわた」をナマコから取り出すレアな体験にチャレンジ!

ナマコって知ってます?そう、料理では「なまこ酢」なんてのもありますよね。ナマコは海に棲む生物で、写真のように長く、一般的に食用とするものは長さ15~30cm、太さ5~8cm程度です。日本各地の海に生息し、漁獲高(2019年)は北海道が1位、次いで青森や山口があり、石川は6位です。そのほとんどがこの七尾湾でとれ、中でも青なまこは、身が軟らかく質が良いことから高値で取引されています。
七尾湾は海の幸の宝庫。一年を通じて水揚げされる魚介も種類が豊富です。
この七尾湾で食用として水揚げされるナマコは主に3種。写真左から、赤ナマコ、青ナマコ、黒ナマコで、それぞれに身のやわらかさや味わいが若干異なると言います。
ナマコは冬になると活発に動くようになり、太り具合もよくナマコ漁も盛んになります。
それではこれから、『能登産「このわた」と「なまこ」でお肌ツルツル体験』の始まりです!
まずは、ナマコのさばき体験に挑戦です。体験場所は、ナマコやモズクの加工品を製造する『大根音松商店 なまこや』の石崎工場。中に入るとナマコの水槽がずらりと並んでいます。

このナマコの体型を見て後ずさりする人もいるかもしれませんが、姪は「うわぁー、ナマコ酢も好きだし触ってみたかったんだ」と意欲満々。ヌルッとするナマコをしっかり掴んで、教えていただいた通りナイフでさばいて内臓を取り出しています。ナマコに触ることができる貴重な機会ですよね。
ナマコから取り出した内臓の中には腸の「このわた」と、オレンジ色の卵巣「くちこ」が混ざっています。ベテラン職人さんは塩水の中で内臓の砂などのゴミを取り除いたあと、きっちりと仕分けし、腸は塩に漬けてこのわたになります。ちなみに「くちこ」は「うに」、「からすみ」と並び、日本三大珍味に数えられているのですよ。
今回、見学はできませんでしたが、干しくちこをつくる様子も見ることができるそうです。すぐそばのくちこの加工場では、職人さんがナマコから取り出したオレンジ色の卵巣を、何本も重ねて紐にかけ、三角型の「干しくちこ」を作る作業を行っているそうですが、その工程はいつもしているわけではないため、見られたらラッキーですね。

美肌づくりが期待できる?グルメ「このわた」と「なまこ石けん」

ナマコのさばき体験が終わったら、大根音松商店 なまこや直営店、食事処「海ごちそう」に移動します。
さあ、お待ちかねのランチでは「このわたいくら丼」が味わえます。ご飯の上にイクラと刻み海苔、カイワレ、そして高級珍味の「このわた」がたっぷりのっている贅沢な丼です。彩りもよく食欲を誘いますね。
ひと口ひと口美味しそうに頬張っていますが、感想は?「このわたは磯の香りがたっぷり。粘りがある食感と、独特のにおいも少しあるけど、それがまたよくてご飯にぴったり合う!」と絶賛。ニコニコ顔で完食しました。
食事のあとは併設のショップへ。店内ではナマコの加工品を販売しています。ナマコから作る加工品は、このわたや生くちこ、干しくちこをはじめ、ナマコを乾燥させた金ん子、乾燥から戻した戻し金ん子、なまこ酢などがあり、ほかにもナマコを使ったスイーツのパンナマコッタなど、各種の商品が並びます。
ちなみに、干したなまこを「金ん子」と呼ぶのは、金にも値する高級食材だからなのだそうですよ。
 

ナマコの大きな特徴は、再生能力が高いこと。半分に切ったとしても2つになって再生していくそうで、内臓も再生するそうです。そんな特性を生かしてなまこ石けんも開発されました。今回の体験にも「洗顔化粧せっけん なまこ美人」が1個付いています。和倉温泉の源泉水と能登の珪藻土も混ぜており、ナマコに含まれるコラーゲン、温泉の保湿成分、珪藻土の汚れを落とす力などが期待できるそうです。

基本情報

大根音松商店 なまこや

【住所】石川県七尾市石崎町香島1-22(なまこや本店隣「海ごちそう」)

【電話番号】0120-33-7058(なまこや本店)

【定休日】無休(1・2月は木曜)

【営業時間】8:30~17:00

【駐車場】10台


《能登産「このわた」と「なまこ」でお肌ツルツル体験》

【体験場所】石川県七尾市石崎町1-11(大根音松商店石崎工場) ※和倉温泉駅から徒歩約15分。

【食事場所】石川県七尾市石崎町香島1-22(なまこや本店隣「海ごちそう」) ※大根音松商店石崎工場から徒歩約15分

【予約方法】7日前までに和倉温泉観光協会(0767-62-1555)へ ※その時期の状況により実施していない場合もあるため、要確認。

【体験日時】1月15日~3月15日の月、火、金曜に実施。

【体験時間】11:00~、13:00~(約90分)

【体験料金】2,800円 ※このわたいくら丼の食事となまこ石けん1個(小サイズ)付き


››和倉温泉観光協会の公式サイトはこちら

大根音松商店 なまこや

魅惑のアート空間でカリスマパティシエのスイーツをいただく

なまこや本店「海ごちそう」から徒歩約15分、ランチのあとは、カリスマパティシエのスイーツとドリンクでひと息をいれましょう。
世界で活躍するパティシエ、辻口博啓氏(※辻はしんにょうの点が一つ)はここ石川県七尾市の出身です。その故郷に開いたのが『LE MUSEE DE H(ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ) 辻口博啓美術館』。パティスリーブティック、カフェ、美術館からなる魅惑のアート空間となっています。カフェ利用は順番待ちでしたので、その待ち時間に美術館を見学することにしました。
美術館では、砂糖を原料にして作る飴のアート、シュークルダールを展示しています。辻口氏の大きな写真横の扉から中に入ると、目の前に横6m、縦1.2mの壁画「海の中の銀河」が広がり圧巻。辻口氏の勢いのある感性がみなぎっていて、思わず「おぉー!」と言葉が出るほどです。七尾湾の海の中をダイナミックに表現し、赤や黄、青などのLEDの光に照らされて神秘的。ほかにも、能登の風景やイメージを題材にした作品の展示があり、砂糖とは思えない繊細なアートに感動です。
ステキなアートを鑑賞したあとはカフェへ。まずは入口のショーケースに並ぶケーキから好みを選び、ドリンクとともに注文します。ケーキは定番のものから季節限定品、能登限定品などもあり、当然迷います。迷ったあげく、わたしたちは1人2個注文しました!

カフェは七尾湾に面していて、店内の大きなガラス窓からは海を一望。運よく、七尾湾の向こうにゆったり横たわる能登島も見渡せる窓際の席が取れました。
お天気がよければオーシャンビューの絶景も楽しめそうですね!
しばし海を眺めながら静かにケーキを実食。さまざまな素材の味や食感が混ざり合って、それが口中で一つになってとけていく、洗練された味わいが印象的なスイーツです。海景色に癒され、能登の恵みを使ったキュートなスイーツに心も和みます。
 

開店当初から人気のミュゼ(左:594円)をはじめ、レモンのムースのエーグル(中:648円)、能登のミルクと卵を使うセゾン・ド・ガトー(右:594円)などのフレッシュケーキのほか、焼き菓子やバウムクーヘン、チョコレートなどもそろいます。手みやげ用としてテイクアウトもいいですね。

基本情報

LE MUSEE DE H(ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ) 辻口博啓美術館

【住所】石川県七尾市和倉町ワ部65-1

【電話番号】0767-62-4002

【定休日】不定休


【営業時間】9:30~17:00(L.O.)


【駐車場】20台


【料金】辻口美術館入館無料

LE MUSEE DE H(ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ) 辻口博啓美術館

和倉温泉の源泉で温泉たまごづくりと手湯に癒される

七尾湾岸に温泉宿が立ち並ぶ能登半島随一の温泉地、和倉温泉。その歴史は、江戸時代前期に海中から湧き出る源泉の周辺を埋め立てて湯島を築いたことに始まります。海に向かって大型旅館が立ち、源泉が湧く湯元の広場を中心に、共同浴場の総湯(写真)や足湯、カフェ、ショップなどが点在しています。
80~90度で湧き出す温泉は無色透明で無臭、泉質はナトリウム-カルシウム塩化物泉で、効能は神経痛、筋肉痛、関節痛、切り傷、アトピー、冷え性など。また温泉は飲用も可能で、効能は慢性消化器病、慢性便秘、貧血症などだそう。
湯元の広場の源泉では温泉卵をつくることができるんですよ。さっそく広場の前にある店に寄って1個50円の生卵を6個購入。茹でる用にちゃんとネットに入れてくれました。店の人の話では12分ほどで茹であがるとのこと。では、その時間を利用してミニ散策です。
湯元の広場から約100mの弁天崎源泉公園にきました。こちらにも源泉場があり、あちこちから湯煙があがっています。その源泉を守るかのように和倉弁天神社の鳥居と祠が立っています。公園の一角に円形の手湯があったので、さらりと肌にやさしい温泉で冷えた手をじっくり温めて、温泉卵ができるのを時間まで待つことにします。「あったかくて気持ちいいねぇー」

ちょうどよい時間となったので湯元の広場に戻り源泉を見たら、入れたときよりも卵が増えていました。いろんな人がここを利用しているんですね。

基本情報

和倉温泉(湯元の広場、弁天崎源泉公園)

【住所】石川県七尾市和倉町

【電話番号】0767-62-1555(和倉温泉観光協会)

【駐車場】30台


››和倉温泉観光協会の公式サイトはこちら

››弁天崎源泉公園の詳細はこちら


和倉温泉(湯元の広場、弁天崎源泉公園)
能登半島の中ほどに位置する和倉温泉は、取材で何度も訪れていましたが、ナマコをさばく体験は初めて。しかも、期間限定で漁の状況などによって実施していないことも多いので、貴重な体験でした。
姪にはナマコの見た目で断られるかと思いましたが、魚介全部が大好きということで助かりました。二人ともこのわたが大好物!丼もとても美味しくいただき、まだ温かい温泉卵のみやげを持って帰路につきました。次回はプライベートで温泉旅館に泊まって、魚介グルメを満喫して、のんびり温泉に浸かるという約束をして。
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