和菓子制作や製茶場見学など、お茶時間を楽しむ旅|石川県加賀市
ほっと石川旅ねっと体験ライターの又木です。
普段は能登地方で仕事をしながら、趣味の写真を通して能登の風景などを発信しています。
今回は老舗和菓子店でのオリジナル最中作り体験や、九谷焼の窯元、加賀棒茶工場を回りました。石川県の南部に位置する加賀市で和の文化に触れる旅をお楽しみください!
山中温泉にある和菓子の老舗でオリジナル最中を作ろう
早速作りましょう。
最中種の中には色鮮やかで可愛らしい様々な種類の干菓子と占いの札を入れます。ケースの中にはたくさんの干菓子が並んでおり、「この中から干菓子を6つ、金平糖を3つ、札を1枚選んで最中種の中に入れてくださいね」とのこと。
でも正直全部詰めたい!
季節感や色のバランスを見ながら、自分だけのオリジナル最中を作ります。
どれも可愛らしくて、あーでもないこうでもないと楽しく試行錯誤しながら、次々と最中種に詰めていきます。食べるのが勿体無いですね。
完成したのがこちら!
写真右の最中は、冬の時期限定の雪だるまの絵が描かれた「ゆきふわり」。その中に、冬の季節感を感じるモチーフの干菓子と、趣味のカメラや今年の干支のウサギを詰め込みました。
左は、通年で選べる最中種で、山中温泉の名所「こおろぎ橋」が描かれています。中には明るく可愛らしいイメージで、花や鈴、風車などを詰め込みました。
お店の方にも「素敵です」と言っていただけて、悩みに悩んだ甲斐がありました!
父から子への思い、親子の絆を感じさせる和菓子に心があたたまります。山中温泉に来たらぜひ訪ねてみてください。
基本情報
御菓子調進所 山海堂
【住所】石川県加賀市山中温泉湯の本町ク-8
【電話番号】0761-78-1188
【定休日】火曜
【営業時間】9:00〜17:00(月・水・金・土)、9:00〜13:00(木・日)
【駐車場】2台
《オリジナル最中作り体験》
【体験料金】2,200円 (約1時間)
【体験人数】最小人数2名〜最大4名
100年以上続く窯元で九谷焼の文化に触れよう
※古九谷とは、九谷村で最初に開窯された1655年から突然閉じられる1700年初頭までの間に焼かれたもの。作られた期間が短いため、現存数が少なく希少価値も高い。他の色絵磁器に比べると釉の色が濃く、力強い絵付けの九谷ですが、古九谷は特に力強く独特の魅力を放っています。
元々は明治から味噌・醤油の商家として栄え、九谷の絵付けの仕事を始めたことが窯元の起こりなのだとか。今では九谷焼の伝統の中に、現代にアレンジした様々なデザインを取り入れ、食卓を彩るアイテムを多くの人に届けています。
基本情報
九谷美陶園
製茶場見学で加賀棒茶の魅力に触れよう
最後に訪れたのは、1863年創業の『丸八製茶場(まるはちせいちゃじょう)』。九谷美陶園から車で10分程の場所にあります。ここでは、日本茶の製造と販売をしており、駐車場について驚いたのは、外にまでふんわりと広がる棒茶の香りでした。
製造工場に併設された直営店「実生(みしょう)」には、喫茶スペースやギャラリー、物販コーナーなどがあり、飲んで見て買って、加賀棒茶を楽しめます。
丸八製茶場の「献上加賀棒茶」は、新茶の茎の旨みをそのままに焙じ、香りは芳ばしく、スッキリとした味わいが特徴です。通常は茶葉を焙じるほうじ茶と違い、茎を焙じる点が異なりますね。
お茶もお菓子もとても美味しく、スッキリとした飲み心地と特徴的な芳ばしさに「ほっと」すること間違いなし。
調べてみたところ、ほうじ茶の香りの成分は、「ピラジン」と呼ばれる芳ばしさを表現する香りで、リラックス効果があるそう。高温で焙じることで生まれる成分で、コーヒーなどにも含まれているようですよ。クセのない香りなのでお菓子はもちろん、肉や魚料理にも合いそうです!
棒茶のロールケーキは香りもよく、クリームとの相性が抜群。今回いただいた加賀棒茶は、1983年に加賀市を訪れた昭和天皇へ献上したことから、その後「献上加賀棒茶」と命名されて商品化されました。
この時は九谷焼や花、書が展示されていました。
喫茶でもいただいたのですが、撮影時の2023年1月のものは、複数の品種をブレンドした深みのある味わいが好みでした。季節・数量限定のため、ぜひその味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。
基本情報
丸八製茶場・実生
【住所】石川県加賀市動橋町タ1-8
【電話番号】0120-42-4251(フリーダイヤル)
【定休日】水曜 (水曜祝日の場合は翌日)
【営業時間】10:00〜17:00、喫茶は10:00〜12:00(L.O.11:30)、13:00〜16:30(L.O.16:00) (お茶の焙煎の様子の見学は月曜・火曜・木曜日の午前中のみ)
【駐車場】10台