紙漉き体験や作家物の器など、手取川周辺の専門店を散策|石川県川北町

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ほっと石川旅ねっと体験ライターFUMIEです。


今回は金沢から車で30分、川北町周辺の「手づくり」を巡る旅です。

伝統工芸、自然のめぐみ、生活を愉しむ…、

「世界でひとつのもの」に出会う宝探しに出かけませんか♪

紙漉き体験や作家物の器など、手取川周辺の専門店を散策|石川県川北町

「加賀雁皮(かががんぴ)紙」専門工房は全国で一軒だけ!

まずは伝統工芸「加賀雁皮(かががんぴ)」の紙漉きを体験!

川北町で江戸時代から続く、手漉き加賀雁皮紙工房『加藤和紙』さんに行って来ました。
現在では、加賀雁皮紙専門工房は全国でここだけになってしまったそうです。

気さくな伝統工芸士の加藤さんから手解きを受けました♪


ところで、雁皮(がんぴ)ってなに?

ジンチョウゲ科の落葉低木で、和紙の3大原料として有名。
和紙3大原料とは、楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮です。

雁皮は栽培が難しく自生しているものを使用するため、良質な繊維部分が少なく塵(ちり)なども多いため、処理に手間がかかるそうです。

雁皮樹皮の繊維を原料として漉いた和紙は、光沢があり緻密で滑らか、害虫に強く防湿性にも優れているそうですよ。
まず、原料である樹皮の繊維を混ぜ均等にします。
空の雲みたい☆
最初にお手本を見てコツを学び、いざチャレンジ!
なんか不思議な感触~。
2~3回漉いて水を切ります。
好きな押し花を選んで飾り付け♪
どんなデザインにしょうかなぁ。。。
大人はいろいろ考えてしまって悩む一方、子供は早く出来上がるパターンが多いらしい。
押し花の上に和紙をかぶせ固定したら、金箔でお化粧してできあがり!

県外のお客さんで押し花を使わないで、金箔だけで仕上げた人もいるそうです。
それもまた、素敵かもしれませんね。

世界にひとつだけの作品ができます♪
漉いた和紙に残った水分を吸引します。
みるみるうちに水分が吸引されていきます。
まだ水分が残っていて柔らかいので、そ~っと木枠から和紙を取り出してラップの上に置きます。
ラップに挟んでクルクル巻いたら、お家に持って帰ります。

持ち帰った和紙は、窓に貼り付けて水分を飛ばします。
1~2日ほどで乾燥するそうです。

完全に乾いたら「加賀雁皮紙」のできあがりです♪
和紙漉き体験のあとは、紙漉きの原料ができるまでの工程を学びます。

雁皮の皮の中にある白い皮を取り出し、半日大きな釜で煮ます。
煮たあとは2週間水にさらします。
水にさらしたあと、繊維を叩き砕きドロドロにしていきます。
昔は水車で作業をしていましたが、今はモーターで行っているそうです。

ドロドロになった繊維からゴミを取り除き「加賀雁皮紙」の原料ができあがりです。
このゴミを取り除く作業が結構大変らしいです。。。

和紙を漉くまでの準備作業には手間と時間がかかっているのですね~。

「加賀雁皮紙」の始まりは金糸、銀糸の台紙として京都西陣に出荷され、その後金沢の金箔、銀箔の打紙に使用されました。


現在では国立博物館の修復用和紙や卒業証書などの永久保存紙にも使用されています。

また、柿渋を使った柿渋雁皮紙でのお財布などの小物や洋服、置物、バッグの制作や、工房の向かいの建物で実物の販売もしていますよ。


自然の材料を使った「加賀雁皮」で世界にひとつだけの和紙を自分の手で漉いてみませんか。

基本情報

加藤和紙

【住所】石川県能美郡川北町中島ヲ152-1

【電話番号】090-4689-6055

【営業時間・定休日】工房のため通常は見学不可。

 ※1週間前までに電話にて要予約。日時は予約時に相談を。


《加賀雁皮紙漉き体験》

【体験時間】約2時間(10:00〜16:00)

【体験料金】2,000円(1人)

【駐車場】6台

【お問い合わせ】090-4689-6055


››加賀能登のれん会の「加藤和紙」紹介サイトはこちら

クラフトビールや川北町の特産品が勢揃い

次は、川北町や近隣地域の特産品が販売されている『わくわく手づくりファーム川北 産直物産館』をご紹介します。
「金沢百万石ビール」などのクラフトビール醸造所の直営店です。
店内に入ると特産品が並んでいます。
朝、地元の農家さんから届けられる野菜。
新鮮で安い!

店頭に並ぶ野菜や果物は日によって顔ぶれが違うので、訪れる時の楽しみがありますね。
立派で美味しそう~!
「奈良漬け」人気商品のひとつ。
訪れた日も「ここのは美味しいのよ~」と購入されている人がいました。
地元の素材を生かしたビールもつくっているそうです。
こちらの「金沢百万石ビール」は、ラベルがおしゃれなご当地クラフトビールランキングで2位に選ばれたそうです。
乾杯!
川北町の特産品を代表する「いちじく」。
「ドライイチジク」は数に限りがあるので出会えたらラッキーですよ。

手づくりの特産品がたくさん!

訪れる時は、商品が揃っている午前中がおすすめです。


また、お隣に公共の川北温泉があるので温泉のあとに「金沢百万石ビール」で乾杯するのも楽しいかもしれませんね。


(商品、価格は取材した2023年1月上旬時点のものです)

基本情報

わくわく手づくりファーム川北 産直物産館

【住所】石川県能美郡川北町壱ツ屋183-3

【電話番号】076-277-8989

【営業時間】10:00~18:00 ※日曜10:00~15:00

【定休日】火曜・お盆・年末年始

【駐車場】30台


››わくわく手づくりファーム川北の公式サイトはこちら

県外からも「器」を求めて訪れる、ファンが多いお洒落な器専門店

最後に訪れたのは川北町のすぐお隣・白山市にある器専門店。


田園風景の中に白い建物。

お洒落な雰囲気の『ツカノマ』です。

「器」が好き。
「陶芸市」が好き。
好きから始まったお店!
現在は、全国から40人ほどの作家さんの作品を取り扱っているそうです。
そのうち石川県で活動している人は5~6人。

若手の作家さんが多いので、価格もそれほど高くなく求めやすくなっています。
なので「作家さんのものを使う初めの一歩になれば」、「若い人に興味を持ってもらえれば」とオーナーの谷川さん。

「普段使うものを手作りのもので」とお家時間を愉しむ人が増えてきていますね。
「スナオミガラス」高橋ナオミさんの作品。
(金沢市で活動)
「陶工房つばめ」平井悠一さんの作品。
(美川町で活動)

お店ではそれぞれの作家さんの個展を年に数回開催されているそうです。


HPに商品を掲載すると早い段階でSOLD-OUTになることが多く、そのためお店に展示する商品が少なくなるので最近は掲載を控えているそうです。

商品などの情報はInstagramからチェックするといいそうですよ。


Instagramを見て県外から訪れるお客さんも多いお店。

「器」から生活に彩りと愉しみを見つけに訪れてみませんか♪


お店の看板犬・いち子ちゃんも待っていますよ~!

基本情報

ツカノマ

【住所】石川県白山市手取町オ113

【営業時間】12:00〜18:00頃

【営業日】月曜・火曜・金曜・土曜・日曜

【定休日】概ね水曜・木曜 / その他不定休あり

【駐車場】6台


››ツカノマのInstagramはこちら

››ツカノマの公式サイトはこちら

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