金沢の港町・大野周辺で北前船&パワースポット&夜ゼリ見学

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ほっと石川旅ねっと体験ライターFUMIEです。


石川県”金沢”と聞いて、みなさんは何を思い浮かべますか?

歴史・景観・伝統・食・自然。。。

食べることが好きな私は、”美味しい食べ物がたくさんあるよなぁ~”といろいろ思い浮かんできます。

そのなかでも、石川県の水産物は美味しいと有名ですよね。


今回は、金沢に水揚げされる水産物の玄関口「金沢港」を訪れました。

それも「夜の市場」です!

夜までの間は、金沢港周辺を散策しました。

金沢の港町・大野周辺で北前船&パワースポット&夜ゼリ見学

海の百万石・海の豪商って誰?

みなさんは幕末の日本海を舞台に劇的に駆け抜けた海の豪商「銭屋五兵衛」をご存知ですか?

両替商(屋号は銭屋)を営んでいた家の7代目として安永2年(1773)に加賀国宮腰(現在の金石町)に生まれ、17歳で家督を継ぐ。
古着、呉服商を新たに営み、39歳の時に古船を修理してお米を運んだのが最初で以後、海外貿易を手がけるまでに海運業を繁栄させた人物。
日本全国に34ヶ所の支店を設け、記録に残るものだけでも40艘以上(大小200艘余とも言われています)所有していた、海の百万石とも言われた海の豪商です。

その生涯を知ることができる『石川県銭屋五兵衛記念館』を訪れました。
彼の人生こそ、まさに波瀾万丈と言えるのではないでしょうか。。。

「五兵衛生い立ちの背景コーナー」では商売家ならではの商訓が展示されていました。
なんだか現代にも大切なことと言えそうですよね。

また、1830年代の大きな仏壇も展示してあり、金箔や漆、彫刻などが見事でした。
海運業の流通経路や取り扱った特産品、商売の方法などの説明コーナー。
シアターで銭屋五兵衛の生涯を学ぶこともできます。
北前船の実物1/4模型には実際に乗り込むことができ、設置されたボタンを押すと航海の模様を疑似体験できます。

波の音や乗組員の声などがリアルに表現されていて乗組員の一員になったかのよう。
嵐になると船は大きく左右に揺れ、振動が体に伝わってきて迫力満点!
まるで船に乗って航海しているような雰囲気でした。

当時の人たちは大変だったんだなぁ~と航海の厳しさを少し体感。

ぜひ、船に乗ってボタンを押して疑似体験をしてみてくださいね!

そんな最期を迎えるとは。。。

海の百万石と言われる豪商になり、加賀藩の金融経済の仕事にもつき度々御用金の調達もしていたそうです。
晩年、河北潟を美田にしようと干拓事業に着手したものの、反対派の抵抗もあり工事は難航。
潟に死魚が出たり、それを食した漁民が中毒死する事件が起きたりして、
毒を投入した疑いで一族は検挙され、五兵衛は80歳で牢死。
一家は、はりつけされ処刑、資産没収、家名断絶となったそうです。

無実の罪で牢死とは。。。
時代とは言え、一家はりつけなんてむごい。。。
壮絶な人生を生きた銭屋五兵衛。

ちなみに河北潟干拓事業は、昭和38年から20年余の年月と
283億円余の巨費をかけて国営干拓事業が行われました。
五兵衛が生きた金石の町の歴史文化を紹介するコーナー。
五兵衛の長男、喜太郎の茶室を移築したコーナー。

『大野湊緑地公園』でほっと一息!

海の豪商として有名、地域を発展させようと力を注ぎ、多才で文化人でもあり、波瀾万丈な人生を歩んだ銭屋五兵衛。

『石川県銭屋五兵衛記念館』はそんな五兵衛の姿を知ることができる場所です。


年々留(県指定文化財、五兵衛の日記)や遺言書、遠眼鏡など貴重な展示品も多数あります。

百万石の豪商・海の豪商の足跡を訪れてみませんか!


『石川県銭屋五兵衛記念館』の前には『大野湊緑地公園』があります。

公園の横にある『大野湊神社』(後で訪問しますよ)の境内地を中心に、古くから「寺中の森」と呼ばれ、金沢市指定の天然記念物(文化財)になっています。

公園には散策路があり、池のまわりを歩くこともできます。

菖蒲園、梅林などがあり樹木も多く、野鳥や亀なども見ることができ、自然を楽しめる公園です。

トイレも完備されています。

基本情報

石川県銭屋五兵衛記念館

【住所】石川県金沢市金石本町口55

【電話番号】076-267-7744

【開館時間】午前9:00~午後5:00(入館は午後4:30まで)

【休館日】12月~4月 毎週火曜(祝日の場合は翌日)

      5月~11月 無休

      年末年始 12月29日~1月3日

【入館料】大人500円(団体400円)※銭五の館と共通

     小中高生350円(団体300円)団体は20人以上

     障害手帳提示及び付添人(1名)は無料

【駐車場】12台(大型1台、車椅子マーク1台)

【E-mail】zenigo@violin.ocn.ne.jp

お得な共通券で入館『銭五の館』

公園でほっと一息した後は、『石川県銭屋五兵記念館』と共通券で入館できる『銭五の館』を訪れました。
こちらは銭屋の本宅の一部を移築したもので、ゆかりの品々が展示されています。

3階建ての蔵の展示は珍しいそうで、蔵の上層階の構造を一部見ることもできます。
蔵の1階に入って天井を見上げると開いている箇所があり、そこから蔵の構造を見ることができますよ。
異国の品の数々。
『銭五の館』は2階も展示されています。
2階には茶室があり、部屋の窓からは先ほど訪れた『大野湊緑地公園』を眺めることができます。

格式の高い天井や朱色の壁。

銭屋五兵衛が収集した品や調度品を写実した絵が飾られているのですが、その緻密さに「すごい!」と驚きました。


『銭五の館』では江戸時代の文化や建築にふれることができるので、ぜひ『石川県銭屋五兵衛記念館』と一緒に訪れてほしい場所です。


『石川県銭屋五兵衛記念館』と『銭五の館』は共通券で入館できるのでお得ですよ。

基本情報

銭五の館

【住所】石川県金沢市普正寺町参字85-1

【電話番号】076-267-2333

【開館時間】午前10:00~午後5:00(入館は午後4:30まで)

【休館日】「銭五の館」のみ毎年1月・2月は休館となります

       12月・3月・4月 毎週火曜(祝日の場合は翌日)

       5月~11月 無休

       年末年始 12月29日~1月3日

【入館料】大人500円(団体400円)※石川県銭屋五兵記念館と共通

     小中高生350円(団体300円)団体は20人以上

【駐車場】30台

【E-mail】zenigo@violin.ocn.ne.jp


パワースポット!「みちびきの神」に会いに『大野湊神社』へ

『大野湊緑地公園』の横にある『大野湊神社』。
公園からも境内に入ることができます。

境内は森のように樹木も多く、鳥の声があちらこちらから聞こえてきて癒やされます。
キツツキや鶯など、野鳥が多くいるそうですよ。
延喜式とは延喜5年(905)醍醐天皇の命により編纂された三大格式(律令の施工細則)のひとつ。
そのなかで「延喜式神名帳」に記載された神社の呼び方です。
『大野湊神社』は記載されているので「延喜式内社」になります。
主祭神として、護國八幡大神、天照皇大御神、猿田彦大神(佐那式大神)の三柱をお祀りしています。

迷いや悩みが生じたときには正しき道をお示しになられ、また目標達成にむけて力をお貸し下さる神様「みちびきの神」として親しまれています。
随神門。
北神門。

眞砂橋は半円の形をしている石橋です!
急勾配になってるので足元に気をつけて渡ってくださいね。
「西宮社」 ご祭神 事代主神。
「荒魂社」 ご祭神 荒魂大巳貴神。
「白山社」 ご祭神 伊邪那岐命、少彦名命、天満宮。
こちらは「神事能」を行う能舞台。慶長9年(1604)二代藩主前田利長公が関ヶ原合戦戦勝報賽として始まり、以来400回以上演能されています。
毎年5月15日正午より「寺中の神事能」として演能され、金沢市無形民俗文化財に指定されています。
(2022年5月撮影)

みちびき守(1,000円)は、みちびきの神に導かれ、金色の波模様で次々に良い波が押し寄せるようにという『大野湊神社』だけの御守り!

釣り守(600円)は、大漁祈願と安全に釣りができますように。港の神社ならではの御守り、珍しいですね!

交通安全守(600円)は、道中安全に行って帰ってこれますように。安心安全がいちばん!


他にも、境内社として「春日社」(ご祭神 武甕槌命、経津主命、天兒屋根命、比咩大神)があります。

旧拝殿には、安政2年(1855)作の源平盛衰記を題材にした大絵馬(14.33m)が掲額されています。


神前結婚式も多く、事業を始める人などがよく参拝に来られるようです!


人生という航海の節目や途中で進むべき道で迷いや悩みがあるとき、力を貸してほしいときなど「みちびきの神」の『大野湊神社』に参拝してみませんか。


会いに行くと神様たちは喜んで応援してくださると思いますよ!

基本情報

大野湊神社

【住所】石川県金沢市寺中町ハ163

【電話番号】076-267-0522

【駐車場】境内敷地内15台 安宅記念緑地駐車場5台 金石幼稚園駐車場(共同駐車場)50台


 ››大野湊神社の公式サイトはこちら

金沢港「夜の市場」を探検!

金沢港の『かなざわ総合市場』で行われている『夜セリ見学ツアー』に参加し「夜セリ」を体験しました。

なかなか入ることができない市場!
テレビで見ているのと一緒だなぁと思ってしまったぁ。。。

たくさんのお魚が並んでいる!
石川のお魚や漁場、漁法、市場の仕事などをお勉強。
魚当てクイズや豆知識、DVDなど盛りだくさんの内容を楽しく学べます!
スーパーでは見ることがないお魚の姿!
「げんげ」と呼ばれるミズウオ(ノロゲンゲ)。
石川県の郷土料理でお吸い物としても使われます。
水色のタグがついた「加能ガニ」。
石川県では基準を満たしたズワイガニの雄を「加能ガニ」、雌を「香箱ガニ」と呼び、タグが付けられます。

そして、その中でもさらに厳しい規格を満たしたものだけに与えられる最高ブランドがあります。

輝(かがやき)は加能ガニの中でも1.5kg・14.5cm以上、輝姫(かがやきひめ)は9.5cm以上。体に傷や欠けがなく、色も美しく身入りも鮮度も良いなど、非常に厳しい基準なのだそう。

2022年の初競りで「輝」は1匹100万円、「輝姫」は1匹30万円もの高値がつきました。
低温冷蔵庫へ移動します。

-35度の冷凍庫の中、寒~い。。。
吐く息は真っ白。

水で濡らしたタオルを振り、実験します。
2~3回タオルを振っただけでカチンコチンになりました。
棒のようにピーンとしています。
19時30分から競りが始まります。

苦労して獲ってきた漁師のためにも高く売りたい「競り人」と、
顧客のためになるべく安く提供したい「買受人」が価格交渉で真剣勝負!

動きが速い!
独特の声や言葉、指の動き!
あっという間に、次から次へお魚は行き先が決まっていく。
この日は水揚げされた香箱ガニの中から「輝姫」が2匹認定されました。
最高ブランドですからね~水槽の中で特別扱いです。

輝姫のタグをつけドレスアップする姿を見届けました!
輝姫の証し。
裏側も素敵です。
輝姫のタグがエンゲージリングに見える。
香箱ガニの最高ブランドよ私!

「夜セリ見学」のあとはお食事をいただきます。

海鮮丼、刺身定食、近海魚フライ定食の3種類から好きなものを選べます。


海鮮丼をいただきました。

この日はマグロ、ヤリイカ、さわら昆布じめ、甘えび、いくら、穴子、タコブツ、玉子、キュウリの9種類が入った丼でした。

ごちそうさまでした!


『夜セリ見学ツアー』では新鮮なお魚を見たり、石川の海やお魚、漁場や漁業について学ぶことができました。

なんと言っても、市場の働く人たちの姿が凜々しい!


石川県は美味しいお魚がとれる海があり、漁師さんや市場の人たちなど多くの人たちが働いてくれるおかげで私たちはお魚を食することができることを改めて実感、感謝した「見学ツアー」でした。

美味しいお魚がとれる海を大切にしたいですね。

そして、「お魚の美味しさ」をたくさんの人に知ってほしい。


日常ではなかなか体験できない貴重な経験でした。

みなさんも「かなざわ総合市場」の『夜セリ見学ツアー』を体験してみませんか!

基本情報

かなざわ総合市場

【住所】石川県金沢市無量寺町ヲ51

【電話番号】076-268-1101 ※電話でのツアー受付は行っておりません


《夜セリ見学ツアー》

【開催時期】9月~翌6月の毎週水曜・金曜

【開催時間】18:00~20:30

【体験料】1人2,500円 ※隣接する食堂での食事代含む。

【対象者】小学生以上 ※先着10名程度

【申込期間】開催3日前までに要予約

【駐車場】隣接の金沢港いきいき魚市駐車場利用可能100台

【問い合わせ先】kz.seri-tour@jfishikawa-seritour.com

※天候不良等により、セリが開催されない場合はツアーを中止することがありますので、予めご了承下さい。その際は、前日18時までに担当者から中止の旨をご連絡します。


››夜セリ見学ツアー申し込みサイトはこちら

››かなざわ総合市場の公式サイトはこちら

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