能登の古刹・總持寺祖院や阿岸本誓寺を巡る|石川県輪島市
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ほっと石川旅ねっと体験ライターのまつおです!
今回は能登エリアで『大本山總持寺祖院(だいほんざんそうじじそいん)』、日本料理『丸山料理店』、『阿岸本誓寺(あぎしほんせいじ)』の3カ所を巡る体験をご紹介します。
秋の紅葉がきれいな季節に名刹で貴重な体験をするとともに、おいしい能登の精進料理を堪能してきました。
輪島市門前町の大本山總持寺祖院で雲水体験をしてきました!
大本山總持寺祖院は、今から約700年前に開創された曹洞宗のお寺です。今回は、こちらで雲水体験ができるというので行ってきました。
体験に伺った11月のこの日はお天気も良くちょうど紅葉が見頃で、美しく荘厳な總持寺の風情を堪能することができました。
受付を済ませると早速着替えです。
上着を脱いだらその上から雲水の袈裟を着ることができます。もちろん自分で着ることはできないので、お坊さんが一つ一つの意味を説明しながら着付けてくれます。
上着を脱いだらその上から雲水の袈裟を着ることができます。もちろん自分で着ることはできないので、お坊さんが一つ一つの意味を説明しながら着付けてくれます。
ところで「雲水」とはどんな意味なのでしょうか?
雲水とは、行雲流水(こううんりゅうすい)の略で仏教の禅宗用語で修行僧のこと。
「行く雲、流れる水のように」一カ所にとどまらず師を訪ね、
道を求めて諸国を行脚して修行する僧のことを意味するそうです。
(曹洞宗は禅宗の一つの宗派です)
着付けをしてもらう時に、托鉢(たくはつ)の時に身につける頭の網代笠(あじろがさ)や、手に持つ頭鉢(ずはつ)や鈴(れい)について一つずつ丁寧に意味を教えてもらいました。ちなみに頭鉢はお釈迦様の頭と同等のものとしてとても大切に扱うとのことです。
雲水とは、行雲流水(こううんりゅうすい)の略で仏教の禅宗用語で修行僧のこと。
「行く雲、流れる水のように」一カ所にとどまらず師を訪ね、
道を求めて諸国を行脚して修行する僧のことを意味するそうです。
(曹洞宗は禅宗の一つの宗派です)
着付けをしてもらう時に、托鉢(たくはつ)の時に身につける頭の網代笠(あじろがさ)や、手に持つ頭鉢(ずはつ)や鈴(れい)について一つずつ丁寧に意味を教えてもらいました。ちなみに頭鉢はお釈迦様の頭と同等のものとしてとても大切に扱うとのことです。
今回着付けから祖院内の案内までを担当してくださったのは、ドイツ人のゲッペルト昭元さんでした。こちらの總持寺で10年以上修行をされていて、羽咋市の観音寺の住職もされているとのこと。流暢な日本語で判りやすく説明していただきました。
着替えを終えて外に出ました。秋のお庭に雲水姿がピッタリです。
総欅造りの高さ17.4mの山門の前にある「白字橋」の手前からスタートです。なぜこの場所からというと、この橋を渡ると修行が始まり、逆から渡ると終わるからだそうです。
早速、山門に向かって渡ります。
ちなみに一般の参観者の方は自由に渡っていただいて大丈夫ですとのことでした。
ちなみに一般の参観者の方は自由に渡っていただいて大丈夫ですとのことでした。
祖院の内部は回廊になっていて、ぐるっと一周することができます。
まず仏殿に入りました。開口20m、奥行16.3mもあり、正面に祀られている御本尊・釈迦牟尼如来(しゃかむににょらい)にお参りします。
まず仏殿に入りました。開口20m、奥行16.3mもあり、正面に祀られている御本尊・釈迦牟尼如来(しゃかむににょらい)にお参りします。
建物は回廊で繋がれています。雨の日でもこれなら濡れませんね。回廊の脇には和傘の照明があり、無彩色な場所に彩りを加えてくれています。
「大祖堂」と通称されている登録有形文化財の法堂の内部です。
その場所場所でゲッペルトさんがこのお寺の成り立ちや歴史を丁寧に説明してくれました。
その場所場所でゲッペルトさんがこのお寺の成り立ちや歴史を丁寧に説明してくれました。
禅宗といえば坐禅!ここ總持寺でも坐禅を体験できるそうです。
紅葉と山門のコントラストが綺麗です。
奥に見えるのが大祖堂です。お庭の景色と雲水姿が絵になっています。
とても綺麗な景色ですが、2007年に発生した能登半島地震で伽藍が傾くなど、敷地内の建物全てが被害を受けたそうです。私も3年ほど前にこの場所を訪れたことがありますが、その際はあちこちがブルーシートで覆われていました。
修復工事が完成し、開創700年目の2021年4月に落慶法要が営まれたそうです。このような美しい景色を見ることができて良かったです。
とても綺麗な景色ですが、2007年に発生した能登半島地震で伽藍が傾くなど、敷地内の建物全てが被害を受けたそうです。私も3年ほど前にこの場所を訪れたことがありますが、その際はあちこちがブルーシートで覆われていました。
修復工事が完成し、開創700年目の2021年4月に落慶法要が営まれたそうです。このような美しい景色を見ることができて良かったです。
最後に白字橋を反対側から渡って、本日の雲水体験は終了となりました。
着替えを含めてトータルで約1時間の雲水体験でした。
単に雲水の袈裟を着るだけかと思いましたが、袈裟を着て頭鉢と鈴を持って歩き、ゲッペルトさんのお話を聞くことでお寺の成り立ちや精神の理解が深まりました。
總持寺の皆さんにいろいろお教えいただき、雲水体験を満喫できました。ありがとうございました。
なお、こちらの雲水体験は小学生以上ならどなたでも可能だそうです。
お寺の理解を一歩進める体験としておすすめですので、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
単に雲水の袈裟を着るだけかと思いましたが、袈裟を着て頭鉢と鈴を持って歩き、ゲッペルトさんのお話を聞くことでお寺の成り立ちや精神の理解が深まりました。
總持寺の皆さんにいろいろお教えいただき、雲水体験を満喫できました。ありがとうございました。
なお、こちらの雲水体験は小学生以上ならどなたでも可能だそうです。
お寺の理解を一歩進める体験としておすすめですので、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
基本情報
大本山總持寺祖院
【住所】石川県輪島市門前町門前1の18番甲
【電話番号】0768-42-0005
【定休日】なし
【拝観時間】8:00~17:00
【駐車場】50台 大型バス 20台
《雲水体験》
【体験時間】1時間
【体験可能人数】1日8名
【体験実施期間】通年 ※但し、法要・行事などで実施しない場合があります。
【料金】お一人様 1,000円(税込/拝観料込)※2022年11月現在
【体験可能な方】 小学生以上ならどなたでも
日本料理店でおいしい精進料理を堪能!
雲水体験の後、大本山總持寺祖院から車で5分くらいのところにある日本料理 『丸山料理店』で精進料理をいただきました。精進料理というと敷居が高いイメージでしたが、ご主人が暖かく迎えてくださり、くつろいで味わうことができました。
こちらが今回いただいた精進料理です。
お値段は3,850円(税込)ですが、その価値は十分にあるおいしさと充実の内容でした。
精進料理なので、お肉やお魚は一切使われていないのはもちろん、こちらのお料理には乾物をあまり使わず、能登の地物の野菜などを使っているそうで、今まで食べた精進料理とはイメージが少し違っていました。
お値段は3,850円(税込)ですが、その価値は十分にあるおいしさと充実の内容でした。
精進料理なので、お肉やお魚は一切使われていないのはもちろん、こちらのお料理には乾物をあまり使わず、能登の地物の野菜などを使っているそうで、今まで食べた精進料理とはイメージが少し違っていました。
こちらのお刺身にしか見えないお料理はコンニャクなのですが、いつも食べているコンニャクとは違ってフワッとした食感で、とてもおいしくいただきました。
こちらは野菜の炊き合わせですが、味付けがやさしくてひとつひとつの野菜の味がしっかり感じられました。そしてこの写真から想像つくと思いますが、量が多くてそれにも大満足でした。
品数も量も多いので、どれから食べようか、迷い迷い味を楽しみながらいただきました。お料理は完全予約制で、落ち着いた雰囲気の個室でしたので、ゆっくりと過ごすことができました。
こちらのお店では、天然フグの漁獲量日本一になった輪島港で水揚げされた「輪島ふぐ」のコースもいただけるとのことです。
機会があったらまた来たいと思いました。
こちらのお店では、天然フグの漁獲量日本一になった輪島港で水揚げされた「輪島ふぐ」のコースもいただけるとのことです。
機会があったらまた来たいと思いました。
基本情報
日本料理 丸山料理店
【住所】石川県輪島市門前町広瀬ロ−1
【電話番号】0768-42-0221
【定休日】不定休
【営業時間】10:00~22:00 完全予約制 ※前日までに要予約
【総席数】50席 ※個室あり
【駐車場】5台
能登最古、最大の浄土真宗の寺院『阿岸本誓寺』へ
お料理を満喫した後は、今度は能登の浄土真宗の名刹『阿岸本誓寺(あぎしほんせいじ)』へ向かいました。
車で15分程度で到着。
ここは、浄土真宗の寺院として能登で最大・最古とされています。
車で15分程度で到着。
ここは、浄土真宗の寺院として能登で最大・最古とされています。
まず山門の細やかな木彫に驚かされます。龍や装飾の草花の彫刻に見とれてしまいました。
建物や寺内の工芸品、書物などは石川県や輪島市の指定文化財になっているものも多いのですが、歩を進めるとその意味がわかるような気がしました。
正面に見える「本堂」は、今から230年前、寛政4年(1792年)に再建されたもので、寺の開山はさらに遡るそうです。本堂の茅葺き屋根は平成4年10月石川県指定文化財に指定され、「日本三大茅葺き屋根」と言われているそうです。
230年前に建てられたとは思えない立派な本堂です。この茅葺き屋根は何十年か毎に葺き替えが行われてきたそうで、最近では2020年10月に修復工事が完了したそうです。茅葺き屋根のお寺を見たことがなかったのでその迫力に圧倒されました。
本堂に入って見上げるとここにもあちこちに木彫の装飾が施されています。
象の彫刻も見事です。(ちょっとかわいい♪)
ここかしこに美しい木彫の装飾を見ることができました。
春には県指定天然記念物の「アギシコギクザクラ」が咲くそうです。小さな花に約130枚もの花びらをつける品種だそうです。芽葺き屋根の大本堂と桜はきれいでしょうね。ぜひ見てみたいと思いました。
能登で最古で最大といわれる茅葺き屋根のお寺とお聞きして伺ったのですが、各所に施された木彫の動物や草花の装飾が華麗で見所がたくさんありました。この場所でも時間を忘れてゆっくりと参拝することができました。
基本情報
今回は、どこも予想以上の経験ができた能登巡りとなりました。体験することで理解が深まった大本山總持寺祖院の雲水体験や、丸山料理店さんのおいしい精進料理、そして大きな茅葺き屋根の阿岸本誓寺と、行って体験することでしか味わえない感動がありました。
季節によって違う美しさがあると思いますので、機会がありましたらぜひ能登に足を運んでみてください。
季節によって違う美しさがあると思いますので、機会がありましたらぜひ能登に足を運んでみてください。