【のとじま水族館の今】復興への希望を紡ぐ～能登で歩む人々にインタビュー～（のとじま水族館　竹山裕子さん）｜特集

【のとじま水族館の今】復興への希望を紡ぐ～能登で歩む人々にインタビュー～（のとじま水族館　竹山裕子さん）

令和6年能登半島地震の影響で、能登地域は大きな被害を受けましたが、被災地は、徐々に復興に向けて歩みを進めています。

能登で頑張っている方へのインタビューをしながら、能登復興を応援する企画の第１弾。

今回は、石川県七尾市の「のとじま水族館」で、飼育員の竹山裕子さんにお話しをお伺いしました。

のとじま水族館とは

のとじま水族館は石川県七尾市にある、石川県唯一の水族館です。

のどかな風景が広がる能登島で海の生き物たちとふれあえます。

大人も子どももワクワクできる水族館です。

のとじま水族館の今

のとじま水族館は、令和6年能登半島地震の影響でしばらく休館していましたが、7月20日（土）から営業を再開しています。

※ジンベエザメ・イルカ展示及びイルカ・アシカショーは再開しておりません。

各フロアの状況は以下の通りです。

【館内マップ】

ジンベエザメ館　青の世界

入口を入ってすぐにある、館内で一番大きな水槽です。

現在ジンベエザメは見られませんが、広くて大きな水槽で堂々と泳ぐ魚たちにはやはり癒されます。

私が伺ったときは、サービス精神旺盛なエイが出迎えてくれました。

水族館本館

プロジェクションマッピングの常時投影が楽しめる「のと海遊回廊」や海の生きものを直接手で触って観察できる「ふれあい水槽」など様々な企画・展示が楽しめます。

のと海遊回廊

クラゲゾーンは、地震後職員自らクラゲを採集し、
復活しました

イルカたちの楽園

日本最大級のトンネル水槽です。

イルカは現在他の水族館に避難していますが、年内の展示再開を予定しています。

現在はさまざまなお魚を展示しています。

海の自然生態館

アザラシ・コツメカワウソを展示しています。

イワシの展示は準備でき次第再開します。

避難していたアザラシカワウソも無事に戻ってきました。

イルカ・アシカショー

準備が整い次第、ショーを再開します。

ウミガメ水槽、ペンギンプール

おおむね通常通り展示しています。

ウミガメ水槽ペンギンプール

その他

ポケモンフォトスポットを期間限定で設置しています。

©Pokémon. ©Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.

※売店は通常営業しています。

特別料金を実施しています！オンラインでも購入ができます

イルカ・アシカショー再開までの間、特別料金（一般1,000円、中学生以下無料）を実施しています。

区別			料金	特別料金
一般（高校生以上）			1,890円	1,000円
中学生以下（3歳以上）			510円	無料
団体割引	20人以上	一般（高校生以上）	1,690円	1,000円
	20人以上	中学生以下（3歳以上）	460円	無料
	100人以上	一般（高校生以上）	1,500円	1,000円
	100人以上	中学生以下（3歳以上）	410円	無料

※3歳未満は無料です。
※ショー再開に伴い、特別料金を予告なく終了する場合があります。
※特別料金期間中、他の割引、企業福利厚生等はご利用いただけません。

飼育員　竹山裕子さんにインタビュー

竹山さんは、のとじま水族館でペンギンをはじめ、アザラシやコツメカワウソなどの海獣を担当しています。

もともと、動物が大好きで、日々動物に携わることができるということが、水族館で働くきっかけになったそうです。

生き物たちの誕生の瞬間や成長を間近で見られることにやりがいを感じ、日々生き物を間近で見守っていきたいとの生き物愛にあふれた、優しいお言葉をいただきました。

たくさんの生き物の命を預かる水族館で、

これほど大きな震災が起こってしまい、非常に大変だったかと思いますがいかがでしょうか。

飼育員　竹山さん: 震災直後は、水道が止まってしまい、淡水を入れられなくなりました。
生き物にとって、水は大変重要なので、海水をろ過するなどして工夫しながら、なんとか対応をしていました。
職員の生活のための水の確保も大変な中で、生き物たちが生きるための水の確保をするのには、非常に苦慮しました。

また、施設には、水を送るための配管がたくさんあり、その配管の点検や水漏れ箇所のチェックにも非常に労力を要しました。漏水があった場合は、職員で穴を掘り、原因を探るなど、手探りで応急処置を行っていました。

館内には、のとじま水族館の震災から現在までの歩みが、職員さんの手作りのパネルで解説されています。

当時の苦労が本当によくわかります。

大変な中でも職員一同で再開に向けて尽力されていたんですね。

飼育員　竹山さん: 震災後は、職員同士で1日起こったことを共有しながら、協力して乗り越えていました。
普段は担当外の仕事もみんなで共有して実施することで、他の人の仕事もよくわかるようになりました。

夏休みが始まるタイミングで営業が再開され、喜びの声も多かったと思います。

再開後の営業については、いかがですか。

飼育員　竹山さん: 展示やショーについては、一部休止しており、また展示設備の一部に細かいひびが入っているところもあります。
ただ、今後、少しずつ修復していき、他の施設に移っていた生き物たちも戻ってくる予定です。
やはり客足は以前ほどは戻っていませんが、イベントなども徐々に実施しています。

生き物たちが戻ってくるのも楽しみですね。

最後にみなさんへメッセージをお願いします。

飼育員　竹山さん: 営業再開までは、毎日重機や工事の音が鳴り響いており、本当に再開できるか不安でした。
営業を再開し、お客様の笑顔や、お子さんが走り回る様子を見ることができ、日常が少しずつ戻ってきていることに喜びを感じています。
これまで多くの応援のメッセージをもらい、感謝しています。
のとじま水族館にお越しいただける方は、ぜひお越しいただき、お越しいただけない方も能登を想っていただくだけでありがたいです。