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使ってみまっし 石川の言葉 ワンポイント方言講座

旅の大きな楽しみは、その土地で出会った人たちとの触れ合い。地元の方言を使えば、ぐんと距離が近づくものです。石川県には、味わい深い方言がいっぱいあります。覚えて、使えば、きっと良いことがありますよ。

基礎編

石川県は能登地方と加賀地方に大別されますが、方言は能登地方、加賀地方でさらに細かく分かれています。全県で通用する言葉もありますが、その地域でしか通用しない言葉もあります。
輪島の朝市の売り文句「こうでくだぁー(買って下さい)」や金沢のあいさつ「まいどさん(こんにちは、こんばんは)」などはその土地らしさがあるということで県内全域で広く知られるようになりました。

参考:『講座方言学6-中部の方言-11石川県の方言』(図書刊行会刊昭和58年)

知識編

あいさつの言葉

  • まいどさん・・・こんにちは、こんばんは
  • きのどくな・・・もうしわけない、ありがとう
  • あんやと・・・ありがとう

褒め言葉

  • いちゃきな・・・可愛い
  • かたい・・・利口な、賢い
  • りくつな・・・上手な、巧みな

返事や相づち

  • おいね・・・そうですね
  • ほーや・・・そうです
  • なーん・・・いいえ

繰り返しの表現

  • きんかんなまなま・・・雪が圧設されてツルツルテカテカな様子
  • むたむた・・・室内に物が散乱していて片付いていない様子
  • ちゃべちゃべ・・・でしゃばり、おせっかいな様子

語尾

  • 「~しまっし」・・・「~しなさいな」
  • 「~するが」「~するけ」・・・「~しますか?」
  • 「~するげん」・・・「~します」

応用編 実際に使われているシーンをシミュレーションしてみましょう。

お買い物編1 「まいどさん」

  • 近江町市場の店員:さあ、今日は新鮮な魚が入ってとるさけ、ちょっと見ていきまっし。
  • 観光客:まいどさん。どれがおいしいですか。
  • 近江町市場の店員:あら、金沢の人かいね。
  • 観光客:違うんですが、こっちの言葉を勉強してきたんです。
  • 近江町市場の店員:そりゃ、うれしいね。
  • 観光客:この魚、新鮮でおいしそう。どうやって食べるんですか?
  • 近江町市場の店員:お客さん、よくわかるじぃ。この時期地元の人は刺身で食べるがや。
  • 観光客:へぇ。美味しそうですね。じゃあ、この魚をください。
  • 近江町市場の店員:ほんとけ?あんやと。せっかくやし、ほんなら、ちょっこしサービスしとくわ。

石川県に旅に来て、地元の人の方言で最初に気づくのが特徴的な語尾の表現です。金沢を中心に使われるこれらの語尾は、初心者でも簡単にマスターできます。また、「まいどさん」は、漢字で書くと「毎度さん」ですが、石川では「こんにちは」とほぼ同じ、あいさつの言葉として使われています。金沢市の観光ボランティアガイドの名称にもなっている、よく知られた方言です。地元の人と話す機会があったら、思い切って「まいどさん」と呼び掛けてみましょう。

お買い物編2 「まけてくだぁー」

  • 輪島朝市のおばちゃん:こうてくだぁー。
  • 観光客:わぁ、このサザエおいしそう。
  • 輪島朝市のおばちゃん:今朝、海女さんが潜って取ってきてんよ。
  • 観光客:2割引きなら買うわ。まけてくだぁー。

輪島の朝市に響く露天のおばちゃんたちの売り声といえば「こうてくだぁー(買ってください)」。初めての人には少々荒っぽく聞こえるかもしれませんが、決して乱暴な言葉ではありません。最近では「こうてって」「こうて」と言うおばちゃんも増えているそうですが、もし「こうてくだぁー」と呼び掛けられたら、元気に「まけてくだぁー(負けてください)」と返してみましょう。値引きしてもらえるかもしれませんよ。

お買い物編3 「がんこな」

  • 伝統工芸品店の店員:いらっしゃいませ。
  • 観光客:輪島塗って、どんな特徴があるんですか?
  • 伝統工芸品店の店員:120以上の工程を経て作られるのでとても丈夫ですよ。
  • 観光客:がんこな手間がかかっているんですね。驚きました。

標準語の「頑固」=「かたくな」という意味ではありません。思った以上に「量が多い」とか「数が多い」といった、程度が並外れている場合、または単に「すごい」とか「とても」という意味合いでも使われます。人の形容詞としても使って、「がんこな人」と言いますが、これも「頑固な人」ではなく、「豪快な人」に近く、「がんこなことをする」といえば「すごいことをする」とか「無茶なことをする」というニュアンスです。

観光編1 「きのどくな」

  • 観光客:すみません、道を教えてもらえますか。
  • 地元の人:ここからやと、ちょっこし、わかりにくいし、連れてってあげるわ。
  • 観光客:あら、きのどくな。よろしいんですか。
  • 地元の人:なーん、たいしたことないし。

同情を表す標準語の「気の毒な」とは少し違って、石川では「申し訳ない」という気持ちを込めた感謝の言葉として使われます。相手への配慮がうかがえる、美しい言葉と言えるでしょう。「ありがとう」という意味の方言では、他に「あんやと」「ごきみっつぁんな」などもあります。

観光編2 「ほーや、ほーやね」

  • 旅館の仲居さん:お客さん、東京から来なさったんけ。
  • 観光客:ほーや。
  • 旅館の仲居さん:あら、土地の言葉、よう知っとるじ。
  • 観光客:ほーや、ほーや。使ってみたら、口ぐせになったわ。

「そうですね」という意味の、肯定のあいづち。親しい者同士の間で使われる方言で、この言葉を使えば、相手と一層親密になれるかもしれません。似た言葉に「おいね」「おいや」がありますが、こちらはもう少し強く同意する場合に使います。

観光編3 「りくつな」

  • ガイド:これが兼六園の噴水や。
  • 観光客:どんな仕組みになっているんでしょうか。
  • ガイド:上部にある霞ヶ池からの水圧で自然にあがっとるんやわ。
  • 観光客:あれ、りくつな。すごいですね。

「上手」とか「巧みな」、さらに「気が利いている」という意味です。感心した時に「りくつなー」とか「りくつな話やね」と言って下さい。「りくつ」は「理屈」で、「理屈っぽい」などマイナスのイメージがありますが、「りくつな」は「理屈に合っている」という肯定的な意味合いで使われています。また、物事に対してだけでなく、「りくつな子」という言い方もでき、上手に手仕事ができるなど、子どもを褒めるときにも使えますよ。